日経225オプションってなに?何だかむずかしそうだわ。
コールやプットなどの専門用語がむずかしいんだモン。
わたし自身、投資をはじめた頃は「日経225オプション取引」をさけていました。
とっつきにくくて、取引をするには余りにも知識が足りなかったからです...。
実際、日経225オプション取引には、むずかしそうなカタカナの専門用語がたくさん出てきます。
- デルタ 「オプション取引|セータとは?わかりやすく解説します!」
- ガンマ 「初心者向け|オプション取引のガンマとは?わかりやすく解説!」
- ベガ 「オプション取引|ベガとは?わかりやすく解説します!」
- セータ 「オプション取引|セータとは?わかりやすく解説します!」
- ボラティリティ 「オプション取引|ボラティリティをわかりやすく解説!」
- コール・プット 「日経225オプションとは?|コール・プットなどの用語を解説!」
どこか遠い国の方々のお名前でしょうか( ´艸`)
しかし安心してください。
オプション取引は決してむずかしい取引ではありません。
オプション取引は、突きつめれば「陣取りゲーム」です。
日経225オプション取引は、オプション戦略によっては、相場が上がっても下がっても利益を出すことができます。
一定期間内に相場が予想した範囲にあれば利益になるのです。
上がっても下がっても利益になるなんて、おもしろいわ。
株式投資やFXとは、ひと味違うんだモン。
たとえば、これから先の日経平均株価は30,000円を超えることはなく、28,000円以下になることもないと予想したとします(日経平均株価とは?)。
その後一定期間内に、日経平均株価が28,000円~30,000円内に収まれば利益になるのです。
ショート・ストラングル
ショート・ストラングルについては、オプションの売り戦略|ショート・ストラングルを分かりやすく解説をご参考ください。
今度は逆に、これから先の日経平均株価は大荒れで、30,000円を超えるか、もしくは28,000円以下になると予想したとします。
その後一定期間内に、日経平均株価が30,000円を超えるか28,000円未満になれば利益になるのです。
ロング・ストラングル
ロング・ストラングルについては、オプションの買い戦略|ロング・ストラングルとは?をご参考ください。
したがって、買った株価よりも上がるか下がるかの株式投資などよりも、収益のチャンスは随分と広くなります。
本記事では、一般的な金融投資よりもちょっぴり知的で、収益の機会が広い日経225オプション取引についてわかりやすく解説しています。
本記事を読んでもらえれば、すぐにでも日経225オプション取引に参加できるようになれるでしょう。
日経225オプション取引で知的にかせいでみませんか?
日経225オプション取引へようこそ💘
- 九州を拠点に自動車販売店を経営
- 2015年より金融系ブログ作成
- ほったらかし投資が座右の銘
日経225オプション取引
まずは日経225オプション取引について、大まかに説明します。
オプション用語がわからない場合は、先物取引・オプション取引の用語を覚えてから取引を始めましょうをご参考ください。
コールオプションとプットオプション
日経225オプション取引は「デリバティブ取引」の1つで、「日経平均株価を買える権利」「日経平均株価を売れる権利」という2つの権利を売買します(デリバティブ取引とは?)。
権利を「買える」「売れる」って、不動産取引みたいですね。
金融取引
一般的にはあまりなじみのない日経225オプション取引ですが、しっかりと中身を理解すれば着実にかせぐことのできる取引です。
世の中には、マンガも含めてたくさんの日経225オプション取引に関する本が出版されています。
しかしどれもがむずかしい専門用語のオンパレードで、”日経225オプションはとっつきにくい” というイメージがあるようです。
日経225オプションとは、「日経平均株価を○○円で買える権利」「日経平均株価を○○円で売れる権利」という2つの権利のこと。
権利を「商品」に置きかえるとわかりやすいです。
ややこしい文章だわ。
説明方法を変えてみるモン。
- 日経平均株価を○○円で買える権利(商品)=日経平均株価はこれから上がると予想
- 日経平均株価を○○円で売れる権利(商品)=日経平均株価はこれから下がると予想
コールオプションとプットオプション
日経平均株価を○○円で買える権利(商品)をコールオプション(以下、コール)、日経平均株価を○○円で売れる権利(商品)をプットオプション(以下、プット)といいます。
日経225オプション取引は、上記2つの権利(商品)を一定の期間中に売買して利益をねらう取引です。
「コール」と「プット」には、それぞれ価格(オプション料)がついています。
- 取引参加者が、これから日経平均株価は上がると予想すればコールの価格が上がる。
- 取引参加者が、これから日経平均株価は下がると予想すればプットの価格が上がる。
上記の思惑から~
- 日経平均株価が上がると予想すればコールを買う。
- 日経平均株価が下がると予想すればプットを買う。
日経225オプション取引は、「コール」「プット」の値動きで利益をねらう取引です。
したがって逆に~
- 日経平均株価は上がることはないと予想すればコールを売る。
- 日経平均株価は下がることはないと予想すればプットを売る。
日経225オプション取引は、「コールとプット①」「コールとプット②」の予想がぶつかりあう取引といえます。
取引期間
日経225オプション取引は、取引できる期間が決まっていて、最後の日を「満期日」(まんきび)といいます。
「コール」「プット」を、「現物株式」のようにずっと持つことはできないのです(現物株式とは?)。
取引できる期間はひと月と決められていて(年に12回取引)、ポジションを満期日までもちこすと自動的に清算されます(ポジションとは?)。
取引期間中にポジションを決済しない場合、ポジションと「満期日に発表される指数」との差額が損益になる仕組みです。
*満期日に発表される指数については後述します。
日経225オプション取引の自動精算
つぎからは、日経225オプション取引についてより詳しく説明していきます。
SQ(えすきゅう)
まずは、日経225オプション取引の大事な指数であるSQについて説明します。
SQ日
前述したように、取引の最終日までにポジションを決済(反対売買)しなかった場合、ポジションは最終取引日の翌日(満期日)に自動清算されます。
決して、次回のオプション取引に持ちこすことはできません。
ポジションを清算する指数は、満期日の日経平均株価から算出されます。
上記指数をSQ(Special Quotation)と呼び、SQが算出される満期日をSQ日といいます。
SQ日
なお、SQ値と日経平均株価の数値は必ずしも一致しません。
SQ値は、すべての銘柄の始値(はじめね)が決まってから算出されますが、日経平均株価には取引直後の気配値(けはいち)も含まれているからです。
*「SQ値」「日経平均株価」ともに、日本経済新聞社が選んだ225銘柄で構成されています。
SQ月
ポジションが自動的に清算されるSQ日は、毎月第2金曜日と決められています。
日経225オプション取引と「日経225ミニ」「日経225マイクロ」のSQ月は、1月~12月の年に12回。
「日経225先物取引」(ラージ)は、「3月」「6月」「9月」「12月」の年に4回。
「3月」「6月」「9月」「12月」は、日経225先物取引とオプション取引が重なるので「メジャーSQ」と呼ばれています。
先物取引とオプション取引のSQ月
限月(げんげつ) | ラージ | ミニ | マイクロ | オプション |
1月 | – | 〇 | 〇 | 〇 |
2月 | – | 〇 | 〇 | 〇 |
3月 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
4月 | – | 〇 | 〇 | 〇 |
5月 | – | 〇 | 〇 | 〇 |
6月 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
7月 | – | 〇 | 〇 | 〇 |
8月 | – | 〇 | 〇 | 〇 |
9月 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
10月 | – | 〇 | 〇 | 〇 |
11月 | – | 〇 | 〇 | 〇 |
12月 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
オプション参加者の人数は、メジャーSQが圧倒的に多いです。
参加人数が多ければそれだけ決裁(反対売買)しやすいので、メジャーSQ月での取引を優先しましょう。
なお、オプション取引では月を限月(げんげつ)とよび、1月の取引であれば1月限(いちがつぎり)という言い方をします。
SQ日と手じまい
SQ値で自動精算
ポジションは、SQ日まで ”大事にあたためておく” 必要はありません。
もとい、ポジションはできるだけSQ日前に決裁するほうがいいです。
どうしてSQ日の自動決済はダメなの?
なぜならSQ日が近づくにつれて、(大口投資家たちの思惑により)日経平均株価が大きく上下に振れやすいからです。
粛々とためておいた利益がいっぺんに吹き飛ぶだけならまだしも、大損失につながることもあります。
大口投資家たちの思惑に振りまわされないように、ポジションは早々に手じまいしましょう。
SQ日と大口投資家
SQ日は大口投資家のために作られました。
大口投資家が損をしないためにです。
大口投資家の取扱数はとんでもなく多いので、一つの売り注文で値が大きく下がってしまいます。
ポジションを小刻みに売っていっても、値は下がる一方なのです。
大口投資家の影響は絶大なんだモン。
売るたびに値が下がるというのは、大口投資家にとって大変不利な状況です。
そこでSQ日を決めて、ポジションを自動的に清算できるしくみが作られました。
権利行使価格(けんりこうしかかく)
権利行使価格
前出の○○円=権利行使価格
SQ日に、権利行使価格とSQ値の差額で利益or損失が決まります。
権利行使価格と日経平均株価の差額を表す用語は以下の3つです。
- アットザマネー(At The Money)=権利行使価格と日経平均株価が同じ価格(プラスマイナスゼロ)の状態。
- インザマネー(In The Money)=コールだと日経平均株価が権利行使価格より高い状態、プットだと日経平均株価が権利行使価格より低い状態。
- アウトオブザマネー(Out Of The Money)=コールだと日経平均株価が権利行使価格より低い状態、プットだと日経平均株価が権利行使価格より高い状態。
権利行使価格の設定は慎重にしないといけません。
買い手は権利を放棄できる
権利行使
オプションの買い手は、オプションを買うときに売り手にオプション料を支払います。
買い手は利益がでていれば取り引きしますが、損失がでていれば取り引きしません。
オプションの買い手は、自分に不利な取引を中止にできるのです。
買い手が取引を中止した場合、売り手と買い手の損益は、それぞれオプション料だけとなります。
- 買い手の損失は支払うオプション料のみ。
- 売り手の利益は受けとるオプション料のみ。
逆に買い手が取り引きする場合、売り手と買い手の損益は、それぞれ無限大となります。
買い手が取引のときに支払うオプション料は、掛け捨て保険と同じだモン。
補償の手厚い保険は保険料が高くなるように、利益になる確率の高いオプション料(イン・ザ・マネー)は高くなります。
コールとプットの目線
前述したように、オプションには「コール」「プット」という2つの権利があり、以下4つの考え方が基本となります。
- 日経平均株価が「○○円」より上がると思えば「コール○○」を買う。
- 日経平均株価が「○○円」より下がると思えば「プット○○」を買う。
- 日経平均株価が「○○円」までは上がらないと思えば「コール○○」を売る。
- 日経平均株価が「○○円」までは下がらないと思えば「プット○○」を売る。
*「○○円」は権利行使価格で、「コール○○」は○○円で買える権利、「プット○○」は ○○円で売れる権利。
買える権利と売れる権利
「コール↑」「プット↓」で覚えるモン。
コールとプットは、オプション参加者の間で売買されるわ。
コールとプット、それぞれの書い手と売り手の目線を説明します。
コールの買い手目線
コールオプション
日経平均株価が、権利行使価格 よりも上がると予想すればコールを買います。
コール10000の買いポジション
【コール10000=SQ日に日経平均株価を10,000円で買える権利】
- 買い手は、日経平均株価「11,000円」を「10,000円」で買える
- したがって1,000円の利益
買い手は取り引きする
コール10000の買いポジション
【コール10000=SQ日に日経平均株価を10,000円で買える権利】
- 買い手は、取り引きすれば日経平均株価「9,000円」を「10,000円」で買うことになる
- (買えば)1,000円の損失
買い手は取り引きしない
オプションの買い手は取引を中止できるので、オプション料だけを支払って取り引きしません。
コールの買い手は、取り引きすると1,000円の損失になるからです。
コールの買い手は、売り手に支払うオプション料のみが損失となります。
コールの売り手目線
日経平均株価が、権利行使価格 よりも上がらないと予想すればコールを売ります。
コール10000の売りポジション
【コール10000=SQ日に日経平均株価を10,000円で買える権利】
- 買い手は、「11,000円」の日経平均株価を「10,000円」で買う
- 売り手は、「11,000円」の日経平均株価を「10,000円」で売ることになるので1,000円の損失
売り手は取り引きされる
コール10000の売りポジション
【コール10000=SQ日に日経平均株価を10,000円で買える権利】
- 買い手が取り引きすれば、売り手は「9,000円」の日経平均株価を「10,000円」で売ることになる
- (売れば)1,000円の利益
売り手は取り引きされない
オプションの買い手は取引を中止できるので、オプション料だけを支払って取り引きしません。
コールの買い手は、取り引きすると1,000円の損失になるからです。
コールの売り手は、買い手が支払うオプション料のみが利益となります。
プットの買い手目線
日経平均株価が、権利行使価格 よりも下がると予想すればプットを買います。
プット10000の買いポジション
【プット10000=SQ日に日経平均株価を10,000円で売れる権利】
- 買い手は、日経平均株価「9,000円」を「10,000円」で売れる
- したがって1,000円の利益
買い手は取り引きする
プット10000の買いポジション
【プット10000=SQ日に日経平均を10,000円で売れる権利】
- 買い手は、取り引きすれば日経平均株価「11,000円」を「10,000円」で売ることになる
- (売れば)1,000円の損失
買い手は取り引きしない
オプションの買い手は取引を中止できるので、オプション料だけを支払って取り引きしません。
プットの買い手は、取り引きすると1,000円の損失になるからです。
プットの買い手は、売り手に支払うオプション料のみが損失となります。
プットの売り手目線
日経平均株価が、権利行使価格 よりも下がらないと予想すればプットを売ります。
プット10000の売りポジション
【プット10000=SQ日に日経平均株価を10,000円で売れる権利】
- 買い手は、「9,000円」の日経平均株価を「10,000円」で売る
- 売り手は、「9,000円」の日経平均株価を「10,000円」で買うことになるので1,000円の損失
売り手は取り引きされる
プット10000の売りポジション
【プット10000=SQ日に日経平均株価を10,000円で売れる権利】
- 買い手が取り引きすれば、売り手は「11,000円」の日経平均株価を「10,000円」で買うことになる
- (買えば)1,000円の利益
売り手は取り引きされない
オプションの買い手は取引を中止できるので、オプション料だけを支払って取り引きしません。
プットの買い手は、取り引きすると1,000円の損失になるからです。
プットの売り手は、買い手が支払うオプション料のみが利益となります。
「オプション売り手の利益」「オプション買い手の損失」は、どちらもオプション料だけなんだモン。
日経225オプション取引をグラフで説明
文章だけではなく、グラフでも説明していきます。
コールオプションのグラフ
コールオプション
コールの売り手は、コールを売るときに買い手からオプション料を受けとりますが、売り手の利益はオプション料のみです。
日経平均株価が上がれば上がるほど、コールの売り手の損失(買い手に支払う金額)は拡大しつづけます。
コールの買い手は、コールを買うときに売り手にオプション料を支払いますが、買い手の損失はオプション料のみです。
日経平均株価が上がれば上がるほど、買い手の利益(売り手から受けとる金額)は拡大しつづけます。
プットオプションのグラフ
プットオプション
プットの売り手は、プットを売るときに買い手からオプション料を受けとりますが、売り手の利益はオプション料のみです。
日経平均株価が下がれば下がるほど、売り手の損失(買い手に支払う金額)は拡大しつづけます。
プットの買い手は、プットを買うときにオプション料を支払いますが、買い手の損失はオプション料のみです。
日経平均株価が下がれば下がるほど、買い手の利益(売り手から受けとる金額)は拡大しつづけます。
証拠金
日経225オプション取引をはじめるには、証拠金を証券会社に預けなければいけません(証拠金とは?)。
証拠金は担保と同じだわ。
しかし、買い注文に証拠金は必要ありません。
買い注文の損失はオプション料に限定されるからです。
売り注文には証拠金が必要なんだモン。
逆に売り注文には、受けとるオプション料以上の損失が発生する可能性があります。
したがって、売り注文には証拠金の差し入れが必要となるのです。
証拠金
*SPAN証拠金は、先物取引・オプション取引の証拠金計算に用いる計算方法。
証拠金の計算方法は非常に複雑なので、各証券会社の「SPANシミュレーター」を使いましょう。
オプション料
オプション料を決める3つの要素について、わかりやすく説明します。
(1)日経平均株価と権利行使価格の価格差
オプション料は、日経平均株価と権利行使価格の差額で決まります。
日経平均株価と権利行使価格の価格差が近ければオプション料は高くなり、価格差が離れていくほどオプション料は安くなるのです。
(例)日経平均株価が10,000円で権利行使価格が9,500円のオプション料は「100円」、日経平均株価が10,000円で権利行使価格が9,000円のオプション料は「50円」。
(2)SQ日までの時間
オプション料は、日経平均株価と権利行使価格の価格差以外に時間からも影響を受けます。
オプション料と時間
オプション取引をする日が、SQ日から離れているほどオプション料は高くなり、近づくほどに安くなるのです。
時間がたっぷりあれば、日経平均株価が権利行使価格に近づく可能性は十分にありえます。
しかし時間が少なければ、日経平均株価が権利行使価格に近づく可能性は減ってしまいます。
(3)投資家心理
オプション料は、上記2つの価格差と時間以外に投資家の心理にも左右されます。
投資家の心理を数値であらわしたものが、インプライド・ボラティリティー(以下、IV)です。
コールを買っている投資家は、日経平均株価が大暴落すると大慌てします。
逆にプットを買っている投資家は、 日経平均株価 が大暴騰すると大慌てします。
大暴落や大暴騰による投資家の心理が、IVを上昇させるのです。
IVは、「あわてる度数」と表現してもいいわ。
逆に買っているプットやコールが急騰すると、誰もが大喜びすると思います。
大喜びも、IVを上昇させるのです。
すなわちIVが高いほど、「投資家は相場が大きく動くと見込んでいる」ことを意味します。
日経平均株価全体のIVは、日本取引所グループをご参考ください。
日経平均VI
相場が大きく動く(IVが上昇)と、イン・ザ・マネーになる確率が高くなるのでオプション料も跳ね上がります。
コールもプットも、IVが低いときに買って高いときに売るのが基本ですね。
IVについて詳しくは、オプション取引|ボラティリティをわかりやすく解説!をご参考ください。
本質的価値と時間価値
オプション料は、以下の価値で成り立っています。
- 日経平均株価と権利行使価格の価格差=本質的価値
- SQ日までの時間=時間価値
コールの本質的価値は、 日経平均株価 が権利行使価格を上まわった分(イン・ザ・マネー)です。
プットの本質的価値は、 日経平均株価 が権利行使価格を下まわった分(イン・ザ・マネー)です。
時間価値は、現在からSQ日までの時間(日数)です。
SQ日までの時間が残っているほど、日経平均株価が権利行使価格を超える(コール)、日経平均株価が 権利行使価格を下まわる(プット)可能性が高まります。
すなわち、SQ日までの日数が残っているほどオプション料は高くて、SQ日に近づくほど安くなるのです。
時間という概念を、価値としてあらわしたのですね。
本質的価値と時間的価値
たとえば日経平均株価が28,000円のとき(下図参照)、「3C26000」「3C27000」はそれぞれ本質的価値を持っていることになります。
3Cは、3月限コールのことだモン。
本質的価値と時間価値(コール)
- ITM=イン・ザ・マネー(利益がでている状態)
- ATM=アット・ザ・マネー(トントンの状態)
- OTM=アウト・オブ・ザ・マネー(損失がでている状態)
「3C28000」「3C29000」「3C30000」は時間価値のみで、本質的価値を持っていません(ATM・OTM)。
「3C28000」は日経平均株価と権利行使価格が同じ価格で、「3C29000」「3C30000」は日経平均株価が権利行使価格を超えていないからです。
- 3C28000=3月に日経平均株価が28,000円を超えると予想するコール。
- 3C29000=3月に日経平均株価が29,000円を超えると予想するコール。
- 3C30000=3月に日経平均株価が30,000円を超えると予想するコール。
*プットの場合は、C(CALL)→P(PUT)になります。
まとめ
日経225オプション取引では、「買える権利を買う」「売れる権利を買う」「買える権利を売る」「売れる権利を売る」など、日常生活ではまずお目にかかれない表現が使われます。
オプションをこれからはじめる方にとって、とくに「権利を売る」はややこしくて理解しにくいかと思います。
解決策のひとつとして、「買い手は権利をもっている」「売り手は義務を負っている」と覚えてみてはいかがでしょうか。
権利と義務
また、コールの買い手は日経平均株価を持っていない状態で、プットの買い手は日経平均株価を持っている状態と覚えるのもいいと思います。
コールの買い手は権利行使で日経平均株価を買い、プットの買い手は権利行使で日経平均株価を売るからです。
コールはモテないわ。
プットはモテるモン。
コールもプットも単なる一つの商品にすぎません。
オプション独特の用語を恐れずに、シンプルに日経225オプション取引と向きあってください。
「コール」「プット」それぞれの権利をうまく組み合わせることにより、「ストラングル」「ストラドル」などの手法を使えるようになれば、より日経225オプション取引を楽しめるでしょう。
本記事を読むことにより、一人でも多くの方が日経225オプション取引に参加していただけるとうれしいです。
- 「ほったらかし投資」とは読んで字のごとく、商品を買ったあとは ”ほったらかし” ているだけの投資方法。
- 「ほったらかし投資」の中身はさまざまだが、投資のプロやAIに売買をまかせるというのが基本。
- 「ほったらかし投資」は、<初心者も始めやすい><少額から始められる><長期投資に有効な>投資方法。
それではまた。
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