クマ美は、3級ファイナンシャル・プランナー技能士なの。
次は、2級ファイナンシャル・プランナー技能士を目指すんだモン。
重要な経済指標が発表されると、市場(株式・債券・為替など)は敏感に反応します。
ファイナンシャル・プランナー(以下FP)の仕事は、効率的な資産運用を顧客に提案することです。
そのためFPは、「経済と金融市場」の基礎と関連性をしっかりと把握することが大変重要です。
本ブログでは、金融資産運用の「金融資産・顧客の保護と法律」について要約しています。
2級FP技能士を目指している方に向けて、下記の書籍を参考にして作成しました。
ほんのわずかでも、2級FP技能士を受験される方の手助けになれたら幸いです。
- 九州を拠点に自動車販売店を経営
- 2015年より金融系ブログ作成
- ほったらかし投資が座右の銘
金融機関等の破綻と顧客保護
金融機関等の破綻に備える「セーフティネット(安全網)」により、私たちの資産は守られています。
預金保険制度
セーフティネットの代表的なものが「預金保険制度」です。
預金保険制度は、銀行などが破綻したときに預金者を保護する制度です。
日本国内に本店がある、「銀行」「信用金庫」「信用組合」「労働金庫」「ゆうちょ銀行」などに預けた預金等は、保護の対象になります。
ただし、「海外支店」「外国銀行の日本支店」は保護の対象外です。
預金保険制度
預金保険制度で保護される限度額
- 全額保護される
- 無利息・要求払い・決済サービス
- 当座預金
- 振替貯金(ゆうちょ銀行)
- 1つの金融機関
- 預金者一人当たり
- 元本1,000万円と利息が保護される
- 普通預金
- 定期預金
- 定期積金
- 1個人1預金者
- 夫婦や親子も別々の預金者
- 個人用と事業用の預金は合算(個人事業主)
なお、金融機関が合併した場合、「元本1,000万円×金融機関数」と利息が1年間保護されます。
日本投資者保護基金
証券会社が破綻した場合に、投資家を保護するセーフティネットを「日本投資者保護基金」といいます。
*銀行は対象外
証券会社は、「投資家から預かった金融資産」と「証券会社の資産」をわけて管理しなければなりません(分別管理)。
しかし分別管理がなされていなかった場合、投資家の資産が戻ってこない恐れがでてきます。
その際に、投資家を補償するのが日本投資者保護基金です。
1人あたり最大1,000万円までです。
基金への加入は任意かしら?
基金への加入は義務だモン。
保護の対象外
- FX
- 店頭デリバティブ取引etc
金融商品の関連法規
金融商品の売買において、投資家を保護する法律があります。
金融サービス提供法
金融商品の販売や勧誘で、トラブルにならないように投資家(個人・法人)を保護する法律を、「金融サービス提供法」といいます。
*プロの投資家は除く
金融商品の販売業者等に対して、金融商品の販売時に顧客への重要事項*の説明を義務付けている。
*価格変動リスク・信用リスクなど
加えて、断定的判断の提供も禁止している。
販売業者等の「重要事項の説明義務違反」「断定的判断」で顧客が損害を受けた場合、販売業者等は賠償損害責任を負う。
金融サービス提供法の対象外
- 商品先物取引(国内)
- ゴルフ会員権etc
消費者契約法
「消費者契約法」は個人を保護する法律で、法人は対象外です。
金融サービス提供法と両方の規定が適用できます。
- 事業者の不適切な勧誘で、消費者が誤認・困惑して契約した場合、契約を取り消せる。
- 追認できる時から1年or契約締結から5年経過すると消滅する。
- 消費者に一方的に不利となる契約は、その全部または一部は無効となる。
フィデューシャリー・デューティー
受託者責任(Fiduciary duty)という意味で、金融機関が投資家に対して負う責任のことです。
「プリンシプルベース・アプローチ」を採用しています。
- 顧客本位の業務運営に関する方針の策定・公表等
- 顧客の最善の利益の追求
- 利益相反の適切な管理
- 手数料等の明確化
- 重要な情報の分かりやすい提供
- 顧客にふさわしいサービスの提供
- 従業員に対する適切な動機付けの枠組み等
金融商品取引法
「金融商品取引法」は、投資性のある金融商品の取引について投資家を保護するための法律です。
金融商品取引法では、投資家を「特定投資家(プロ)」と「一般投資家(アマ)」にわけて規制しています。
適用範囲
- 債券
- 株式
- 投資信託
- デリバティブ取引
- FX
- 外貨預金
- 変額保険etc
顧客の知識・経験・財産の状況および契約を締結する目的に照らして、不適切と認められる勧誘をしてはならない
利益が生じることが確実であると、誤認させるような断定的判断を提供してはならない
金融商品取引業者が広告等をするときには、一定の表示を行わなければならず、誇大広告をしてはならない
契約の概要や手数料・リスク等について、契約締結前交付書面を交付して説明しなければならない
顧客に損失が生じた場合に、業者がその損失を補てんすること(約束すること)は禁止されている
わたしは個人投資家。
ぼくも個人投資家だモン。
金融ADR制度
金融機関と利用者のトラブルを、裁判によらずに解決を図る制度を「金融ADR制度」といいます。
トラブルを仲裁するのは、指定紛争解決機関です。
紛争解決委員は、指定紛争解決機関のに所属する中正・公立な弁護士などで原則無料です。
- 全国銀行協会
- 生命保険協会
- 日本損害保険協会
- 保険オンブズマン
- 証券・金融商品あっせん相談センター
Alternative Dispute Resoltion!
「裁判外紛争解決手続」だモン。
犯罪収益移転防止法
「犯罪収益移転防止法」は、マネーロンダリングの防止を目的とした法律です。
犯罪収益移転防止法により金融取引の際は、本人確認・記録の保存(7年間)が義務付けられています。
確認項目
- 【個人】氏名・住所・生年月日・取引目的・職業etc
- 【法人】名称・本店または主たる事務所の所在地etc
宝石・貴金属店、弁護士などもだわ。
クレカを作るときもだモン。
それではまた次回。
コメント