クマ美は、3級ファイナンシャル・プランナー技能士なの。
次は、2級ファイナンシャル・プランナー技能士を目指すんだモン。
不動産は住むだけではなく、お金を生む資産です。
ここでは、不動産の有効活用の方法と収益性を判断する分析方法について学びます。
本ブログでは、不動産の「不動産の有効活用と投資分析」について要約しています。
2級FP技能士を目指している方に向けて、下記の書籍を参考にして作成しました。
ほんのわずかでも、2級FP技能士を受験される方の手助けになれたら幸いです。
- 九州を拠点に自動車販売店を経営
- 2015年より金融系ブログ作成
- ほったらかし投資が座右の銘
土地の有効活用
以下の6つは、土地の所有者が、土地を有効活用して収入を得る代表的な方法です。
自分で行う
- 土地所有者が、土地を保有したまま建物を建設して賃貸業を行う
- 企画・資金調達・管理・運営を自分で行う
- コストが抑えられて収益性が高い
- 手間・時間がかかる
- 専門知識が必要
業者に任せる
- 土地所有者が土地を保有したまま、土地活用のすべてをデベロッパーに任せて賃貸業を行う
- 専門知識が不要
- 土地所有者の業務負担が少ない
- 資金は土地所有者が負担
- デベロッパーに報酬を支払う分、収益性は下がる
信託銀行に任せて配当を受けとる
- 信託銀行に土地を信託して、信託銀行が資金調達・建物の建設・運営などの賃貸事業を行う
- 土地所有者には、運用実績に応じて配当金が支払われる
- 信託期間中は土地建物の名義は信託銀行に移るが、信託終了後は土地所有者に戻る
- 専門知識・資金が不要
- 実績に応じた信託報酬なので収入が保証されていない
土地を譲渡し建物を受けとる
- 土地所有者は土地を拠出して、デベロッパーが建物を建設する
- 土地建物は、それぞれの出資比率に応じて所有する
- 土地と建物を等価で交換する手法(全部譲渡方式・部分譲渡方式)
- 交換で受けた建物部分の賃貸などで収益を得られる
- 借入等の資金負担がない
- デベロッパーと土地の共有・建物の区分所有をする
一定期間土地を貸す
- 土地所有者が定期借地権を設定して、貸し付けて借地代を受けとる
- 建物の建設は借地権者が行い、建物の所有権も借地者になる
- 土地の所有権は土地所有者が持つ
- 建設資金の負担がなく一定期間にわたり収益が見込める
- 契約期間が比較的長期にわたるため、その間の転用が難しくなる
入居予定のテナントが出資する
- テナントから店舗の建設資金を建設協力金(保証金)として預かり、その資金で土地所有者が自分名義で店舗を建てる
- 建設協力金と賃料が相殺される
- 借り入れによる資金負担がない
- 土地と建物の所有者が同じなので権利関係が難しくない
- 相続財産評価では、土地は貸家建付地で建物は貸家になる
- テナントが撤退した場合、建物の汎用性が低い
土地活用の手法
手法 | 土地の所有名義 | 建物の所有名義 | 建設資金の負担 | 業務の負担 |
自己建設方式 | 自分 | 自分 | 全額負担 | 必要 |
事業受託方式 | 自分 | 自分 | 全額負担 | 無し |
土地信託方式 | 相手 (信託終了後は自分) | 相手 (信託終了後は自分) | 無し | 無し |
等価交換方式 | 自分と相手 | 自分と相手 | 無し | 無し |
定期借地権方式 | 自分 | 相手 | 無し | 無し |
建設協力金方式 | 自分 | 自分 | 基本無し | 必要 |
不動産投資の収益性
不動産投資において、採算が取れるかどうかを判断する時の指標に「投資利回り」があります。
投資利回りは、投資額に対する収入の割合のことで3つの計算方法があります。
表面利回り(単純利回り)
計算は簡単ですが、正確性は劣ります。
表面利回りには費用が反映されていないわ。
純利回り(実質利回り)
諸費用を考慮するので、正確性が高くなります。
まともな計算方法になったモン。
キャシュ・オン・キャッシュ
自己資本(自己資金)に対する現金手取り額を表す式です。
他の金融商品との比較がしやすくなります。
借入金の金利よりも、不動産投資の収益率が上回っている状態であれば、レバレッジ効果が生まれてキャシュ・オン・キャッシュは高まります。
収益還元法
「収益還元法」は、将来不動産が生み出す収益を、現在の価値に割り戻して収益価格を求める方法です。
「直接還元法」「DCF法」があります。
- 一定期間(単年)の純利益を、還元利回りで割り戻して収益価格を求める方法
- 一般的に用いられている
収益価格=一定期間の総収入ー必要経費/還元利回り
- 不動産から継続して生まれる各期の純利益と復帰価格(売却額ー売却費用)を、現在価値に割り戻して収益価格を求める方法
- NPV法とIRR法がある
- 不動産が将来生み出すキャッシュフローを現在価値に割戻して、初期投資額を差し引いたもの
- 正味現在価値がプラスであれば、収益の方が多いので投資有利と判定される
- 内部収益率と期待収益率を比較する
- 内部収益率が期待収益率を上回れば投資家有利と判定される
NPV法は金額だわ。
IRR法は利回りだモン。
不動産の小口化と証券化
不動産投資には大金が必要ですが、「小口化」「証券化」により、少額投資が可能になります。
- 複数の投資家が出資し合い、共同でひとつの不動産に投資する手法
- 土地建物からの賃料・売却益を原資として、株式などを発行すること
- 証券化されて投資しやすくなり、収益の分配を受けられる
- J-REATが有名
それではまた次回。
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