ミニオプションって何かしら?
日経225オプションの弟分だモン。
オプション取引に興味があるけど、「仕組みがわからない」「むずかしそう」といった理由で見てみぬふりをしていませんか?
たしかにオプション取引には...
...SFアニメの登場人物でしょうか?
そのほかにも、「権利行使価格」「買う権利」「売る権利」などオプション取引をしたことがない方には、「???」だと思います。
また、「証拠金などがいっぱい必要そうで、わたしには無理」なんて声も聞こえてきそうです(証拠金とは?)。
しかしオプション取引は、基本的な勉強さえしていれば利益になる確率が高い取引で、オプションの組み合わせ次第では証拠金を安くおさえられます。
*オプションの買いに証拠金は要りません。
オプション取引は、株式投資やFXなどとまったく違う取引(投資)スタイル。
相場が上がるか下がるかだけではなく、「~だろう」をいくつか組み合わせることで、損するリスクを減らせる取引です。
したがって、自然と利益になる確率が高くなります。
利益になりやすい取引ならば、オプション取引に「一歩踏み出してみたい」と思いませんか?
通常のオプション取引は、期間が1か月単位と長くて、ある程度大きな資金が必要です。
そこで、少ない資金ではじめられて、取引期間が短い(1週間)ミニオプション(投資初心者にやさしい)を紹介したいと思います。
本記事は、専門用語にはすべて解説をつけていますので、わかりやすい記事となっています。
ミニオプションへようこそ💘
- 九州を拠点に自動車販売店を経営
- 2015年より金融系ブログ作成
- ほったらかし投資が座右の銘
ミニオプション
日経225ミニオプションは、日経平均株価(日経225)を対象とした株価指数オプション取引です。取引単位が日経225オプションの10分の1であるため、日経225ミニオプションを活用することにより、従来よりもきめ細やかなリスク管理が可能です。
日本取引所グループ
...ミニオプションについて、わかりやすく説明します( ´艸`)
そのためオプション取引を説明するときは、損害保険にたとえることが多いです。
日経225オプションの満期日は各月の第2金曜日に設定されていますが、日経225ミニオプションでは各月のすべての金曜日に設定されています。
日本取引所グループ
オプションの価格は他の条件(原資産価格や原資産のボラティリティ等)が一定ならば、満期日までの日数が短くなるにつれて安くなる(時間的価値が小さくなる)傾向にあるため、満期日までの日数が短い限月を取引できる機会が多い日経225ミニオプションを活用することによって、より低い価格で取引を行いやすくなります。
ミニオプションは、オプション初心者にやさしいですね。
通常(従来)のオプション取引は、1年に12回(毎月1回)の取引。
開催月
限月 | 日経先物 | 日経先物ミニ | オプション取引 |
1月 | – | 〇 | 〇 |
2月 | – | 〇 | 〇 |
3月 | 〇 | 〇 | 〇 |
4月 | – | 〇 | 〇 |
5月 | – | 〇 | 〇 |
6月 | 〇 | 〇 | 〇 |
7月 | – | 〇 | 〇 |
8月 | – | 〇 | 〇 |
9月 | 〇 | 〇 | 〇 |
10月 | – | 〇 | 〇 |
11月 | – | 〇 | 〇 |
12月 | 〇 | 〇 | 〇 |
すなわち、開催期間がひと月単位です。
ミニオプションの開催期間は1週間単位なので、ひと月に3~4回取引できます。
ミニオプション
これからオプション取引をはじめる方にとって、オプション取引をできる機会が3~4倍も増えたことは、より多くの投資経験を積めるのでありがたいですね。
ましてやミニオプションは、満期日(最終日)までの期間が短いので、オプションの価格が安くなります(理由は後述します)。
オプション料の差
上図の左側が通常オプションのコールオプション料(オプションの価格)、同じく右側がミニオプションのコールオプション料(週)です。
同じ権利行使価格をくらべると、圧倒的に通常オプションの価格が高いことがわかります(権利行使価格とは?)。
オプション料
- オプションの実際の金額=×1,000倍
- ミニオプションの実際の金額=100倍
ミニオプションは、通常のオプションより少ない資金で取り引きできるので、初心者の方でも挑戦しやすいですね。
- 日経平均株価を対象にしたオプション取引(日経平均株価とは?)。
- 第2木曜日を除く(第2木曜日は通常オプションの最終日)、毎週木曜日に取引が終わる。
- 毎週取引が開催されるので、突然のニュースに細やかに対応できる。
- オプション取引の経験値が上がる(數をこなせる)。
- 通常オプション取引よりもオプション料が安い。
オプション取引
オプション取引について、簡単にわかりやすく説明します。
*オプション取引の対象は日経平均株価
より詳しい説明は、日経225オプションとは?|コール、プットなどの用語を解説!をご参考ください。
オプション取引は、相場が上下どちらに動いても、また相場が動かなくても、戦略によっては利益になる取引です。
損益が、「時間の経過」や「投資家のドキドキ度」に左右されるのが、オプション取引の最大の魅力。
おもしろいですよね( ´艸`)
オプション取引は、ほかの投資とは一味違うのね。
それでは、具体的に説明していくモン。
コールオプションとプットオプション
「オプション=権利」という意味で、オプション取引は買える権利(コールオプション)と売れる権利(プットオプション)を取引(売買)します。
コールオプション
- 現在の日経平均株価は30,000円。
- これから日経平均株価は、30,000円以上に上がるだろうと予想。
- 日経平均株価を30,000円で買える権利(コールオプション)を買う。
- かりに日経平均株価が31,000円になったら、31,000円の日経平均株価を30,000円で買えるので1,000円の利益。
プットオプション
- 現在の日経平均株価は30,000円。
- これから日経平均株価は、30,000円以下に下がるだろうと予想。
- 日経平均株価を30,000円で売れる権利(プットオプション)を買う。
- かりに日経平均株価が29,000円になったら、29,000円の日経平均株価を30,000円で売れるので1,000円の利益。
オプションには値段が付いているので、需要と供給の関係で高くなったり安くなったりします。
オプション参加者は基本的に、オプションを売買して利益を目指します。
オプション料
一方、オプション取引の満期日までオプションをもっている(途中売買せずに)と、自動で反対売買により決済されます。
- コールオプション30,000円を、持ったまま自動決済されると1,000円の利益。
- コールオプション32,000円を、持ったまま自動決済されるとオプション料の損失。
- プットオプション32,000円を、持ったまま自動決済されると1,000円の利益。
- プットオプション30,000円を、持ったまま自動決済されるとオプション料の損失。
*正しくは日経平均株価ではなくSQ値と比較(SQについては後述)
*手数料は無視
満期日には、次の新しいオプション取引がはじまります。
新しい取引
満期日に持ち越したオプションは、自動精算以外の取引はできないのでご注意ください。
満期日
オプションの買い手と売り手
投資家同士でオプションを取引(売買)する場合、オプションの買い手は売り手にオプション料を支払い、売り手はオプション料を受け取ります。
*オプション料=オプションの値段
オプション取引参加者の思い
- コールオプション買い|日経平均株価=これから上がるだろう。
- コールオプション売り|日経平均株価=これ以上上がらないだろう。
- プットオプション買い|日経平均株価=これから下がるだろう。
- プットオプション売り|日経平均株価=これ以上下がらないだろう。
オプション取引は、上記4つの思いが混ざり合う取引です。
すなわち、4つの思いをいろいろと組み合わせて戦略を練ります。
ショート・ストラングル
「ショート・ストラングル」というオプション戦略では、日経平均株価が上がっても下がっても(決めた範囲内)利益になります。
ショート・ストラングルについては、オプションの売り戦略|ショート・ストラングルを分かりやすく解説をご参考ください。
ロング・ストラドル
「ロング・ストラドル」というオプション戦略では、日経平均株価が上下どちらかに飛び出すと利益になります。
ロング・ストラドルについては、オプションの買い戦略|ロング・ストラドルとは?をご参考ください。
上記2つのような投資手法は、ほかの取引には無い、オプション取引独特の投資戦略です。
*オプション戦略は無数に存在します。
オプション料
オプションの買い手は先にオプション料を支払うので、「買ったオプションを売らなくてもいい」という特典をもらえます。
すなわち、自分に不利な取引をしなくてもいいのです。
逆にオプションの売り手は、先にオプション料を受け取るので、買い手が売れば売り手は必ず買わなければいけません(売り手にとって不利な条件でも)。
権利を行使しない(コールオプション)
コールオプション30,000円を買っている場合、日経平均株価が29,000円に下がると、29,000円の日経平均株価を30,000円で買うことになるので、オプションを売りません(権利を行使しない)。
権利を行使しない(プットオプション)
プットオプション30,000円を買っている場合、日経平均株価が31,000円に上がると、31,000円の日経平均株価を30,000円で売ることになるので、オプションを売りません(権利を行使しない)。
オプションの買い手がオプションを売らなければ(権利を行使しなければ)、買い手は取引時に支払ったオプション料だけの損失となり、オプションの売り手は取引時に受け取ったオプション料だけが利益となります。
買い手の損失と売り手の利益は限定。
逆に買い手がオプションを売る場合、買い手の利益と売り手の損失は無限大となります。
オプション買いの利益
オプション料の価値
オプション料の中身は、本当の価値と時間の価値にわかれています。
本当の価値は、本質的価値と呼ばれているわ。
時間の価値は、そのまま時間的価値だモン。
価値
コールオプションの本質的価値は、日経平均株価が「日経平均株価を買える権利として決めた価格」(権利行使価格)を超えている部分です。
プットオプションの本質的価値は、日経平均株価が「日経平均株価を売れる権利として決めた価格」(権利行使価格)未満の部分です。
- 本質的価値=日経平均株価ーコールオプションの権利行使価格
- 本質的価値=プットオプションの権利行使価格ー日経平均株価
一方の時間的価値は、現在から取引満期日までの日数です。
時間的価値
満期日(SQ日)までの時間が残っているほど、日経平均株価が権利行使価格を超える(コール)、日経平均株価が 権利行使価格を下まわる(プット)可能性が高まります(SQ日とは?)。
すなわちオプション料(時間的価値)は、満期日までの日数が残っているほど高くて、満期日に近づくほど安くなるのです。
時間という概念を、価値としてあらわしたのですね
IV(インプライド・ボラティリティ)
オプション料は、前出の本質的価値(日経平均株価と権利行使価格の差)と時間的価値(満期日までの日数)以外にもうひとつ、インプライド・ボラティリティ(以下IV)からも影響を受けます。
IVとは投資家のドキドキ度です。
IVについては、オプション取引|ボラティリティをわかりやすく解説!をご参考ください。
コールオプションを買っている投資家は、日経平均株価が大暴落(だいぼうらく)すると大慌てします。
逆にプットオプションを買っている投資家は、 日経平均株価 が大暴騰(だいぼうとう)すると大慌てします。
大暴落や大暴騰による投資家の心理が、IVを上昇させるのです。
IVが上昇する(ドキドキ度が上がる)と、相場が大きく動いて、日経平均株価が前もって決めた価格(権利行使価格)に近づく可能性(利益になる可能性)が高まります。
IVが上昇すると利益になる可能性が高まるので、オプション料が高くなるのです。
逆にIVが下落(ドキドキ度が下がる)すると、相場が動かないので、前もって決めた価格(権利行使価格)に近づく可能性(利益になる可能性)が低くなります。
IVが下落すると利益になる可能性が低くなるので、オプション料が低くなるのです。
投資家のドキドキ度を数値であらわしたものを、日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)といいます(日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)とは?)。
VI
ぜひ、オプション取引のご参考にしてください。
ミニオプションは買い
ミニオプションは、1週間で終わる取引(ウィークリー)。
*月単位も有り
すなわち、前述した時間的価値が少なく、オプション価格のほとんどを本格的価値(日経平均株価と権利行使価格の差)が占めています。
ミニオプション料の中身(ウィークリー)
オプションの売り手の利益は、オプション料を高く売って安く買いもどすことで生まれます(空売り)。
すなわち、時間的価値が多く残っている(オプション料が高い)オプションを売れば、利益になりやすいということ。
空売り
逆にオプションの買い手にとって、時間的価値がほとんど残っていないオプションの価格は安いので、利益になりやすいといえます。
ミニオプションにはほとんど時間的価値がないので、オプションの売りではなく買いに向いた取引といえるでしょう。
時間的価値がほとんど残っていないオプション料の中身は、ほぼ本質的価値です。
すなわち時間の経過に左右されません。
したがって、しっかりと相場を読めるような状況であれば、ミニオプションの買いは利益になる確率が高い取引になります。
まとめ
旅行の損害保険は、旅行日数が短いほど安く長いほど高くなります。
ミニオプションも同じように、通常オプション取引とくらべて取引日数が短いので、圧倒的にオプション料が安いです。
また、オプションの売りには証拠金が必要ですが、オプションの買いには証拠金はいりません(証拠金とは?)。
オプション買いの最大損失は、支払いオプション料のみだからです。
先物取引には、買いにも証拠金が必要となります。
先物取引については、先物取引はお小遣い程度で(´艸`)|わかりやすく説明します!をご参考ください。
しかしオプションの買いに証拠金はいりません。
ただ、オプション料を支払うだけです...。
- 「ほったらかし投資」とは読んで字のごとく、商品を買ったあとは ”ほったらかし” ているだけの投資方法。
- 「ほったらかし投資」の中身はさまざまだが、投資のプロやAIに売買をまかせるというのが基本。
- 「ほったらかし投資」は、<初心者も始めやすい><少額から始められる><長期投資に有効な>投資方法。
それではまた。
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