FP2級｜不動産～合格への道＃1

本ブログでは、不動産の「不動産の基本」について要約しています。

土地の価格や不動産の鑑定方法など、資産としての不動産の基本をしっかりと学びます。

2級FP技能士を目指している方に向けて、下記の書籍を参考にして作成しました。

ほんのわずかでも、2級FP技能士を受験される方の手助けになれたら幸いです。

土地の価格

土地の価格には、実勢価格（時価）のほかに4つの公的な価格があります。

公示価格

• 公示価格
• 基準値標準価格
• 相続税路線価
• 固定資産税評価額

4つの価格は、基準日・発表時期・所管・価格水準（評価割合）がそれぞれ異なります。

公示価格の内容

	公示価格	基準値標準価格 （都道府県地下調査）	相続税路線価	固定資産税評価額
内容 利用目的	土地取引の 基準となる価格	土地取引の 基準となる価格 （公示価格の補完的役割）	相続税・贈与税等 の評価額の算出基準	不動産取得税・ 固定資産税・ 都市開発税等 の算出基準
基準日	毎年1月1日	毎年7月1日	毎年1月1日	1月1日 （3年毎に見直し）
発表時期	3月	9月	7月	4月
所管	国土交通省	都道府県	国税庁	市町村 （東京23区は都）
価格水準	100％	100％	80％	70％

公示価格と基準値標準価格の標準値（基準値）は、同じ地点に設定されている地点もあります。

不動産の鑑定評価

不動産価格の適正な評価は、不動産鑑定士が行います（鑑定評価）。

鑑定評価には3つの手法があり、不動産の鑑定評価は「複数の手法を併用すべき」とされています。

3つの鑑定評価方法

不動産登記

土地・建物の状況（所在地・面積・構造など）や権利関係を、法務局（登記所）の登記記録に記録しているものを「不動産登記」といいます。

ただし、登記されている地番や家屋番号は、実際のものと一致するとは限りません。

不動産登記記録の内容

登記記録は、「一筆の土地」「一個の建物」ごとに、「表題部」「権利部」に区分して作成されます。

一筆の土地＝登記上のひとつの土地の単位

権利部はさらに、「甲区」「乙区」に区分されています。

表題部

権利部

不動産登記の効力

不動産登記をすることで、第三者に対して、何らかの不動産への権利があることを主張できます（対抗力）。

ただし以下のケースでは、登記がなくても第三者に対抗（権利主張）できます。

不動産登記は、先に登記した方が第三者に対抗できます（有効取得が前提）。

本登記をするための要件が整わない場合は、「順位保全のための仮登記」ができますが、あくまでも順位保全のためなので、本登記をして初めて対抗力を持てます。

不動産登記の公信力

不動産登記には対抗力はありますが、「公信力」はありません。

偽の登記記録を信頼して取引した人が、必ずしも法的に保護されるわけではありません。

登記事項は、必ずしも真実の内容ではないということです。

登記申請

登記の申請方法は、直接法務局に出向くか郵送に加えて、オンライン申請もできます。

ただし、「登記識別情報通知」の受け取りは登記所窓口か郵送です。

登記識別情報＝土地・建物の登記名義人となった人ごとに定められ、登録名義人となった人にのみ通知される英数字の組合せからなる12桁の符号

権利部の登記は不要ですが、不動産を相続したことを相続人が知った日から3年以内に、相続登記を申請しなければなりません（2024年4月1日より）。

登記記録の交付

登記記録は、法務局で手数料を支払い申請すれば、誰でも「登記事項証明書」「登記事項要約書」の交付請求ができます。

登記事項証明書は、オンラインによる交付請求もできますが、受取は窓口か郵送です。

登記記録以外の調査資料

不動産の調査資料

資料	内容	特徴
公図	地図に準ずる図面	・地図の代わりに備え付け ・近隣地との位置関係 ・精度低い
地図 （14条地図）	土地の位置などが記載されている地図	・すべての土地について備えられているわけではない ・精度高い
地積測量図	土地の形状や面積を示した図面	・現地を測量して作成 ・精度高い

それではまた次回。

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