司法書士試験に必須の不動産登記法の暗記項目を、わかりやすくまとめてみました。
お役に立てれば幸いです。
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あ行
異時配当
- 共同抵当権の目的となっている不動産の1つの不動産が競売され、その不動産についてのみ配当されること(同時配当だったら配当を受けられたのに~by後順位抵当権者)
- 後順位抵当権者は、先順位の共同抵当権の抵当権者(競売されなかった不動産)に代位できる
遺贈
- 遺贈は、相続人に対するもの以外、共同申請となる
- 相続人が「受遺者」であり、かつ「遺言執行者」が存在する場合、不動産の遺贈による所有権移転登記は受遺者(相続人)が単独申請できる
移転の登記
- 移転の登記には、登記上の利害関係を有する第三者は存在しない
オンライン申請
- オンラインで申請した場合、補正もオンラインで、取下げもオンラインでする
- オンライン申請をした申請人は、申請書および添付書面の受領証の交付を請求することができない(商業登記は可能)
か行
買戻権
- 買戻権の移転の登記は、売買による所有権移転登記と同時にする必要があり、所有権移転登記申請と同一番号で受け付け、その付記登記で行う
- 買戻権を行使した場合、買戻権の登記の抹消は職権でなされる
- 農地について買戻権が行使された場合、農地法所定の許可がなければ所有権の移転が生じない
- 買戻期間の期間内に買戻権の意思表示が買主に到達したが、農地法の許可の到達が買戻期間の経過後であっても、買戻権の行使は有効(登記原因日付は、農地法の許可が到達した日)
仮処分の登記
処分制限の登記(危険のレッテル)
「この不動産は危ないですよ 購入することはできるが、購入しても権利はなくなる確率が高いですよ」
- 差押えの登記→訴訟「後」に行う
- 仮差押えの登記→訴訟「前」または訴訟中に行う
- 仮処分の登記→訴訟「前」または訴訟中に行う
- 仮差押えの登記(金銭支払が目的)→勝訴→差押え・競売(被告が判決に従わない場合)
- 仮処分の登記(不動産の権利自体が目的)→民事訴訟→所有権の移転の登記
- 処分の制限は裁判所が決定し、登記は裁判所書記官の嘱託によってされる
- 差押債権者・仮差押債権者・仮処分債権者の名変登記は、債権者の単独申請によってする
処分禁止の仮処分の種類
- 所有権についての登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分(所有権のみを目的としている)
・処分禁止の仮処分の登記のみ - 所有権以外の権利の移転・消滅についての登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分(1つの権利を目的としている)
・処分禁止の仮処分の登記のみ - 所有権以外の権利の保全・設定・変更についての登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分(順位保全が目的)
・処分禁止の仮処分の登記+保全仮登記(単独申請)
仮処分の登記に後れる登記の抹消
仮処分の債権者は、登記と抵触する限度において、仮処分の登記に後れる登記を単独で抹消できる
- 仮処分の登記に後れる登記を単独で抹消するには、以下の2つの登記を同時に申請しなければならない
・1/2 仮処分の登記に後れる登記の抹消の登記
・2/2 仮処分の債権者が保全すべき登記請求権についての登記
- 仮処分の登記に後れる登記も申請によって抹消するのであって、職権によって抹消されない
- 抹消できる仮処分に後れる登記は、仮処分の債権者が保全すべき登記請求権を実現するにあたって妨げとなる登記
- 仮処分の債権者が、仮処分の債務者を登記義務者とする所有権の登記(判決による登記)を申請する場合
- 仮登記は対抗力がないので除く
- 仮処分の登記に後れるすべての登記を、単独抹消することができる
- 仮処分の債権者が、仮処分の債務者を登記義務者とするその権利の移転または消滅に関する登記を申請する場合
- 仮登記は対考慮kがないので除く
- 抵触する限度で、仮処分の登記に後れる登記を単独抹消することができる
・〇第三者への移転登記
・×後順位の抵当権者
- 【保全仮登記】不動産の使用・収益する権利についての保全仮登記の仮処分の債権者が本登記を申請する場合(地上権の設定の保全仮登記、賃借権の設定の保全仮登記)
かつ
- 【仮処分の登記に後れる登記】仮処分の登記に後れる登記が、所有権以外の不動産の使用または収益をする権利、あるいは、その権利を目的とする権利(地上権、賃借権、地上権を目的とする抵当権)
単独抹消をすることができる
- 地役権、抵当権(根抵当権)、不動産質権は単独抹消することができない
- 仮処分の前に登記された抵当権に基づく/仮処分の登記の後にされた/差押登記は、単独抹消できない
- 登記原因日付と登記原因証明情報は不要
- 仮処分の債権者は、単独で仮処分の登記に後れる登記を抹消するときは、抹消される登記の名義人に対し、「抹消しますよ」という通知をする必要がある(通知証明情報)
- 通知は、通知を発した日から1週間を経過した時に到達したものとみなされる
・1週間後に申請する場合→配達証明は不要
・1週間以内に申請する場合→配達証明が必要
処分禁止の仮処分の登記の抹消
- 仮処分の登記に後れる登記を単独で抹消・更正する場合→処分禁止の仮処分の登記は職権で抹消される
- 仮処分の登記に後れる登記を単独で抹消・更正しない場合→処分禁止の仮処分の登記は職権で抹消されない
- 上記の場合、処分禁止の仮処分の登記は、仮処分の債権者の申立てを受け、裁判所書記官が抹消の登記を嘱託する
- 保全仮登記に基づく本登記がされた場合、仮処分の債権者が仮処分の登記に後れる登記を単独で抹消したかどうかにかかわらず、処分禁止の仮処分の登記は職権で抹消される
保全仮登記の更正の登記
- 仮保全登記に誤りがある場合、この更正の登記は、当事者の共同申請によることはできず、仮処分命令を発した裁判所の更正決定に基づき、裁判所書記官の嘱託によってする必要がある
仮登記
1号仮登記
- 権利変動は生じているが、以下の手続き上の不備がある場合にできる登記
・登記識別情報を提供できない
・登記上の利害関係を有する第三者の許可・同意・承諾を証する情報を提供できない - 仮登記は、以下の場合、仮登記権利者が単独で申請できる
・仮登記義務者の承諾がある(仮登記義務者が作成した承諾証明情報が必要)
・仮登記を命じる処分がある(疎明でOK・地裁の専属管轄) - 住所証明情報は不要
- 【相続】登記識別情報も承諾証明情報もいらないので、1号仮登記はできない
- 【抵当権の順位変更】登記が効力発生要件であるため、通常の登記以外は認められないので、1号仮登記はできない
2号仮登記
- 権利変動の前提となる事情(請求権)は生じているが、まだ権利変動は生じていない
・将来その権利変動を生じさせる「請求権」が発生している
(売買予約が成立した場合の所有権移転請求権)
・請求権が「条件付き」または「将来確定することが見込まれる」
(農地法の許可を条件に売却するという、売買予約が成立した場合の条件付所有権移転請求権)
(金銭消費貸借契約を締結した場合に、抵当権を設定する抵当権設定契約をした場合の抵当権設定請求権)
(代位弁済をした場合に、抵当権を移転させる保証契約をした場合の抵当権移転請求権)
・権利変動そのものが始期・条件付きである
(死亡時を始期とする、死因贈与契約が成立した場合の始期付所有権移転)
(売買代金の完済時に、所有権が移転するとした売買契約が成立した場合の条件付所有権移転) - 【財産分与】離婚が成立しなければ何の権利も発生しないので、2号仮登記はできない(条件付所有権移転仮登記はできる「住宅ローンが完済したら名義変更できる」)(1号はできる)
- 【真正な登記名義の回復】実体上、所有権は登記権利者にあるので、2号仮登記はできない(1号はできる)
- 【譲渡担保】譲渡担保契約によって譲渡担保権者に所有権が移転しているので、2号仮登記はできない(1号はできる)
- 【相続】被相続人が死亡しなければ、推定相続人に何の権利も発生しないので、2号仮登記はできない
- 【強制認知の裁判の確定前】確定前の認知請求権者には、まだ何の権利も発生していないので、所有権移転請求権の仮登記を命じる処分を得ても、2号仮登記をすることはできない(まだ他人なので何の請求権もない)
- 【遺贈】被相続人が死亡しなければ、受遺者に何の権利も発生しないので、2号仮登記はできない(1号はできる)
- 【会社分割】会社分割の効力が生じなければ、承継会社・設立会社に何の権利も発生しないので、2号仮登記はできない(1号はできる)
- 【抵当権の順位変更】登記が効力発生要件であるため、通常の登記以外は認められないので、2号仮登記はできない
- 【工場財団】所有権移転請求権仮登記がされた工場財団に、その工場財団に属する土地に2号仮登記を設定できる
(工場財団に6か月以内に抵当権の設定の登記がされないと、工場財団にした所有権の保存の登記の効力が失われるから) - 【根抵当権の極度額の変更】変更予約契約ができる(請求権が生じる)ので、2号仮登記ができる(1号もできる)
(本登記が付記登記しか存在しないので、仮登記も付記登記でする必要がある→承諾証明情報が必要となる) - 【信託】信託は、契約の締結によって受託者に所有権が移転しているので、2号仮登記はできない(1号はできる)
仮登記の処分の登記
- 所有権を目的とする登記→主登記
- 所有権以外を目的とする登記→付記登記
- 確定的に移転している→本登記
- 確定的に移転していない→仮登記
1号仮登記の移転
実体上、所有権がA→B→Cと移転しCは所有権(物権)を取得している
- 所有権を目的とする登記なので主登記
- Bの登記が仮登記であるため、Cに確定的に所有権を移転させることができないので仮登記
- 登記の目的=〇番仮登記所有権|移転の仮登記
- 原因=売買
- 所有権を目的とする仮登記なので、登録免許税は10/1000
【1号仮登記の移転請求権】
実体上、所有権がA→Bと移転し、CはBの所有権を目的とした請求権(債権)を取得している
- 所有権を目的とする登記なので主登記
- Cに確定的に所有権が移転しているわけではないので仮登記
- 登記の目的=〇番仮登記所有権(を目的とした)の|移転請求権仮登記
- 原因=売買予約
- 所有権を目的とする仮登記なので、登録免許税は10/1000
2号仮登記の移転
実体上、所有権がAにとどまっており、CはAの所有権を目的とするBの請求権(債権)を取得している
- 所有権以外を目的とする登記なので付記登記(Bの請求権「債権」を目的とする登記)
- Cに確定的にBの請求権(債権)が移転しているので本登記(債権譲渡)(確定日付のある証書による通知or承諾は不要)
- 登記の目的=〇番所有権移転請求権の|移転
- 原因=売買
- 仮登記ではないので、単独申請は認められない(登記識別情報の提供が必要)
- 住所証明情報は提供しない(所有権の登記名義人になったわけではない)
- 登録免許税は不動産1個につき1000円(付記登記だから)
2号仮登記の移転請求権
実体上、所有権がAにとどまっており、CはBの請求権(債権)を目的とした請求権(債権)を取得している
- 所有権以外を目的とする登記なので付記登記
- Cに確定的に所有権が移転しているわけではないので仮登記
- 登記の目的=〇番所有権移転請求権の|移転請求権仮登記
- 原因=売買予約
- 登録免許税は不動産1個につき1000円(付記登記だから)
仮登記に基づく本登記
登記上の利害関係を有する第三者に該当するかの基本的な判断基準
仮登記に対抗できない権利の登記は、仮登記に基づく本登記がされると、職権抹消される
基本的には、仮登記の後にされた仮登記に対抗できない権利の登記名義人が、登記上の利害関係を有する第三者に当たるが、以下の者は当たらない
- 仮登記を目的とする権利の登記名義人(仮登記より強力な本登記になれば嬉しい)
・通常の抵当権者は第三者に当たるが、仮登記を目的とする抵当権者は第三者に当たらない - 現在の登記名義人でない者
- 申請人となる者(申請している時点で、本登記に承諾している)
所有権に関する仮登記に基づく本登記
- 登記権利者→仮登記権利者
- 登記義務者→仮登記義務者(仮登記義務者から所有権の移転の登記がされていても仮登記義務者)
- 仮登記の後に所有権の移転登記がされている者は、登記上の利害関係を有する第三者となる(職権抹消される)
以下の者は利害関係人にならない
・仮登記を目的とする権利の登記名義人(抵当権など)
・現在の登記名義人でない者
・申請人となる者(申請している時点で本登記に承諾している) - 仮登記に認められる単独申請は認められない
- 所有権移転請求権の仮登記について一部移転の登記がされている場合(請求権が共有状態)、本登記は仮登記権利者の全員が同時に申請する必要がある(余白が1つしかないため)
- 仮登記に認められる添付情報は認められない(登記識別情報・住所証明情報・承諾証明情報は必要となる)
- 所有権移転仮登記(1号仮登記)や条件付所有権移転仮登記(2号仮登記)を目的として抵当権を設定でき、登記もできる(1号仮登記は所有権・条件付きの権利は処分できる)
- 所有権移転請求権仮登記(1)を目的として、抵当権を設定することはできない(単なる債権であり、条件付きの権利ではないから)
- 相続・合併を原因とする所有権の移転の登記を受けた者は、登記上の利害関係を有する第三者には当たらない(被相続人の本登記をすべき義務を承継しているため、仮登記に基づく本登記の登記義務者となるから)
- 同一人が所有権の移転の仮登記を受けた後に、根抵当権の設定の登記を受けている場合は、根抵当権者は登記上の利害関係を有する第三者に当たらない(根抵当権の設定の登記は職権抹消される・自分で申請して自分の権利を消しているから文句はないでしょ!)
- 相続・合併以外を原因とする所有権の移転に関する仮登記に基づく本登記の登録免許税は、不動産の価額の10/1000(登録免許税法第17条第1項・10/1000がいない)
- 仮登記に基づく本登記は仮登記の余白でされるが、誤って通常の登記をしてしまった場合は、更生の登記はできない(新たな順位番号で移転登記される←間違っているときにするのが更正の登記・所有権が移転しているのは同じ)
所有権以外の権利の仮登記に基づく本登記
- 登記権利者→仮登記権利者
- 登記義務者→仮登記義務者または現在の所有権の登記名義人
- 抵当権の抹消の仮登記(乙区2番)の後に抵当権の移転の登記(乙区1番付記1号)がされている場合は、登記義務者は仮登記義務者(乙区1番抵当権者)でも現在の抵当権者(乙区1番付記1号抵当権者)でもいいが、仮登記義務者が登記義務者になる場合は、現在の抵当権者の承諾証明情報が必要となる(現在の抵当権者の承諾なしに抵当権を抹消することはできない)
- 乙区の担保物権の設定・移転に関する仮登記に基づく本登記は、通常の登記と同じ(仮登記の際に不動産1個につき1000円しか納付していないから)
仮登記の抹消の登記(ほぼOK)
申請人
- 登記権利者(仮登記義務者・登記上の利害関係を有する第三者)と登記義務者(仮登記名義人)の共同申請
- 仮登記名義人の単独申請
- 仮登記名義人の承諾がある場合における、登記上の利害関係を有する第三者・仮登記義務者の単独申請
- 判決による登記による単独申請は、仮登記の抹消の登記でも認められる(登記上の利害関係を有する第三者も)
- 共同申請・仮登記名義人の単独申請の場合には、登記識別情報を提供する(仮登記名義人であることを確認する必要がある)
- 登記上の利害関係を有する第三者・仮登記義務者の単独申請の場合は、登記識別情報は提供しない(登記識別情報を有している仮登記名義人が申請人にならないから)
- 共同申請・仮登記名義人の単独申請の場合には、印鑑証明書を提供する(仮登記名義人の意思確認をするため)
- 登記上の利害関係を有する第三者・仮登記義務者の単独申請の場合は、印鑑証明書は提供しない(不利益を受ける仮登記名義人が申請人にならないから)
- 登記上の利害関係を有する第三者(仮登記を目的とする権利を有している者)がいるときは、必ず承諾を証する情報を提供しなければならない(抹消の登記だから)→仮登記を目的とする権利は職権抹消される
- 仮登記名義人の承諾がある場合における、登記上の利害関係を有する第三者・仮登記義務者の単独申請の場合、上記の承諾証明情報に加え、仮登記名義人が作成した承諾を証する情報を提供しなければならない
- 本登記のみ抹消するべきときは、本登記のみの抹消の登記をすることができる
仮登記担保の登記(非典型担保・仮登記を利用した担保権)
- 担保権者名義の仮登記をしておき、担保権の実行は仮登記を本登記にすることで完了する(裁判所を通さないで、本登記にするだけで取り上げることができる)
- 甲区には、債権額・債務者が記録されない(主登記)
- 担保権者には、清算義務が課せられる(清算期間は2か月・2か月は債務者に与えられた弁済の機会)
- 清算義務が課せられるのは、金銭債務を担保するための契約(条件 年月日金銭消費貸借の債務不履行)
- 「非金銭債務を担保するためになされたものであることを証する情報」を提供すれば、仮登記の登記原因日付から2か月を経過していなくても本登記が受理される(例:商品引渡債務のための代物弁済予約)
- 所有権に関する仮登記に基づく本登記なので、本登記をすると仮登記の後に登記された「登記上の利害関係を有する第三者」の権利は職権で抹消される
- 担保権者が清算金を供託した日から1か月を経過すれば、「登記上の利害関係を有する第三者」の承諾に代えて、以下の情報を承諾証明情報として、仮登記に基づく本登記をすることができる
・差押命令謄本(清算金に対して、「登記上の利害関係を有する第三者」が差押えをしたことを証する情報)
・供託書正本(担保権者が清算金を供託したことを証する情報) - 清算金を供託した日から1か月は、「登記上の利害関係を有する第三者」が競売を選択するかを待つ期間(競売が優先される・1か月後は本登記の申請が可能)
- 担保権者に所有権が移転しても、設定者は清算金の支払を受けるまでは、債権額を提供して所有権の受戻しを請求できる(形成権)
- ただし、清算期間が経過した時から5年が経過したとき、または、第三者が所有権を取得したときは、設定者は受戻権を行使できなくなる
共同抵当権
- 1つの債権を担保するために、複数の不動産に抵当権を設定すること(当然に成立)
- 共同抵当権にするという意思は不要で、抵当権の設定契約書にも共同抵当権である旨を記載する必要もない
共有物不分割特約
- 不分割特約の期間は5年を超えることができない
- 5年を超える期間を定めた場合は無効となり、申請は却下される(引き直しは不可)
形式的確定力
- 登記がされていると、その登記の権利変動が実体上有効か無効かにかかわらず、登記手続上これを無視して登記することができない(存続期間の満了により実体上消滅している地上権が登記されていれば、地上権の登記が抹消されないと、新たに地上権の設定の登記をすることはできない)
形式的審査主義
- 登記官は、登記記録および申請人が提供した申請情報・添付情報のみを資料として審査できる形式的審査権しか有していない(登記官は裁判官ではない)
- 登記記録および申請情報・添付情報から判断できる事項については、実体上(売買があったかどうか)の審査をすることができる(売買なのに贈与と記載されていれば登記を実行しない)
権利能力社団
- 代表者が加わった場合も「委任の終了」を登記原因、新代表者の就任日を原因日付として登記する
工場財団
- 所有権保存登記をして抵当権を設定する
- 所有権保存登記後、6か月以内に抵当権設定の登記がなされないときは、所有権保存登記は失効する
- 抵当権の登記が全部抹消された後、6か月以内に新たな抵当権の設定の登記を受けないときは、工場財団は消滅する
- 6か月の経過を待たずに工場財団を消滅させるときは、工場財団の消滅の登記を申請することができる(所有権の登記名義人の単独申請)
- 抵当権者の同意を得れば、工場財団の組成物権に賃借権を設定できる(賃借権設定は処分ではないので、工場財団がまとめて処分されないことにはならない)
更正の登記(最初の登記時に誤りがある)
- 登記された権利の内容の一部が、実体と違う場合にされる(一部抹消登記のようなもの)
- 利害関係を有する第三者の承諾がある場合及び第三者がない場合、付記登記で実行される
- 承諾がなければ主登記で実行される(所有権の更正登記は必ず付記登記)
- 所有権の更正登記は実質的に所有権一部抹消であり、不動産登記法68条の登記の抹消における利害関係人の承諾と同じ意味あいがある
- 更正される登記が債権者代位によってされているときは、代位債権者も利害関係人となる
合同申請
- 申請情報には、登記権利者・登記義務者とは記載しない
- 共有物分割禁止=申請人(登記権利者兼登記義務者) A
B - 順位変更&優先の定め=申請人 A
B
| 合同申請でされる登記 | 申請人 |
| 共有物分割禁止の定めの登記 | 共有者全員 |
| 担保権の順位変更の登記 順位変更の更正の登記 順位変更の抹消の登記 | 担保権者(全員でない場合あり) |
| 根抵当権の共有者間の優先の定めの登記 優先の定めの変更の登記 優先の定めの抹消の登記 | 根抵当権の共有者全員 |
さ行
債務者変更の登記
- 抵当権の場合、登記義務者の印鑑証明書は要らない
- 根抵当権の場合、登記義務者の印鑑証明書が必要
作成後3か月以内のもの(三振いいよ、次はこうしてこうだ、ほし)
- 申請情報・委任状に押印した実印についての印鑑証明書(所有権の登記名義人が登記義務者となる場合)
- 公務員が作成した資格を証する情報としての登記事項証明書(公文書)
- 公務員が作成した代理権限証明情報(公文書)
- 本人確認情報に添付する職印証明書
- 裁判所が作成する印鑑証明書には期間制限がない
- 遺産分割協議書に添付する相続人の印鑑証明書や、第三者の同意書・承諾書に添付する印鑑証明書には、不動産登記法上の3か月の期限制限はない
敷地権
建物の所有権と土地の共有持分権を、別々に売却できないように登記(土地と建物が一体となって登記されている)された権利形態
敷地権である旨の登記は、必ず主登記になる
- 敷地権が所有権の場合は甲区
- 敷地権が地上権・賃借権の場合は乙区
指定債務者
- 相続開始後に、相続人の中から根抵当権の債務を負担するように定められた者
- 債務者の死亡後6か月以内に「指定債務者の合意の登記」をしなければ、相続開始時に元本は確定する
借地借家法(借り手に不利なら書面契約)
- 【一般定期借地権】→存続期間が50年以上で、「自動更新」「建物滅失による存続期間20年延長」「建物買取請求権」がない借地権(書面・電磁的記録)
- 【事業用定期借地権】(30年以上50年未満)→専ら事業の用に供する建物の所有を目的として、「自動更新」「建物滅失による存続期間20年延長」「建物買取請求権」がない借地権(公正証書)
・借地借家法第23条第1項 - 【事業用定期借地権】(10年以上30年未満)→専ら事業の用に供する建物の所有を目的として、「自動更新」「建物滅失による存続期間20年延長」「建物買取請求権」が自動的に無くなる借地権(公正証書)(借地借家法が適用されない)
・借地借家法第23条第2項 - 【建物譲渡特約付借地権】→借地権を消滅させるため、設定後30年以上を経過した日に借地上の借り手の建物を貸し手に相当の対価で譲渡する特約(書面は不要)
- 一時使用目的の借地権→借地借家法は適用されない(選挙事務所用のプレハブ・書面は不要)
- 存続期間の定めがある建物の賃貸借において、期間満了の1年前から6か月前までの間に更新をしない旨の通知をしなければ、契約を更新したとみなされる(貸し手は正当な事由が必要)
- 【定期建物賃貸借】→存続期間の定めがある建物の賃貸借において、自動更新をしない特約がある賃貸借(書面・電磁的記録)
収用
- 収用により所有権を取得した起業者は、収用を登記原因として所有権の移転の登記を単独申請できる
主登記
主登記の内容を変更するために行う登記
登記は原則として、主登記でされる
- 抹消登記
- 破産法による否認の登記
- 所有権移転の登記
- 所有権を目的とする処分の制限の登記
- 敷地権である旨の登記
- 権利の抹消回復登記
- 先取特権の保存の登記
- 自己信託(委託者=受託者)をした場合の信託財産となった旨の登記
- 賃借権の先順位抵当権に優先する同意の登記
- 根抵当権の分割譲渡の登記
- 抵当権の順位変更の登記
- 所有権が工場財団に属した旨の登記
実質的審査主義
- 申請人の本人確認については、登記官は実質的審査権を有している(申請人となるべき者以外の者が申請していると疑うに足りる相当な理由があるときは、申請を却下すべき場合を除き、出頭を求め、質問をし、文書の指示その他必要な情報を求める方法により、申請人の申請の権限の有無を調査しなければならない)
順位変更の登記
- 主登記で登記される
- 順位変更の効果は、順位を絶対的に変更すること
- 利害関係人の承諾と登記が効力発生要件
- 登記識別情報は通知されない(変更・更正・抹消)
- 登記原因及びその日付は、合意と利害関係人の承諾が揃った日
- 合同申請
純粋共同根抵当権
- 純粋共同根抵当権において、元本が確定した後の追加設定はできない
- 純粋共同根抵当権の被担保債権は同じになるため、追加設定の登記をする根抵当権も特定債権となる
(設定時から特定債権のみを被担保債権とする根抵当権はダメ)
承諾証明情報
- 必要的承諾型(登記上の利害関係人の承諾書を添付しないと、登記申請が却下される場合)
- 任意的承諾型(登記上の利害関係人がいる場合で、承諾書を添付しないときは主登記、添付するときは付記登記で実行される場合)
職権
- 【職権主義】表示に関する登記は、当事者が申請しない場合、登記官が職権ですることができる
処分制限登記
- 所有権やその他の処分権能が制限されていることを公示する登記で、差押えや仮差押えなど
所有権の移転の登記
- 所有権の移転の登記は主登記でする(所有権以外の権利の移転は付記登記)
- 所有権移転の登記は、登記の目的に「〇番」と記載しない(所有権は1つしかないから)
- ある持分を目的として抵当権など第三者の登記がされている場合、「所有権一部(順位〇番で登記した持分)移転」とし、移転すべき持分を特定しなければならない
- 持分は、登記権利者に記載する(現在の権利者が、どれだけの持分を有しているかを公示する必要があるから)
一の申請情報で申請できなくなるのは、第三者の権利がどの部分を目的としているかがわからなくなってしまう場合
- 共有者の一部の者の持分のみを目的として、第三者の権利が登記されている場合
- 同一人が数回に渡って持分の移転の登記を受けているときに、そのうちの一部の持分のみを目的として第三者の権利が登記されている場合
相続を原因とする、所有権の一部移転の登記または持分一部移転の登記はできない
- 被相続人が死亡すると、その瞬間に、被相続人の不動産の所有権が相続人に移転する
- 相続は、被相続人の権利を全部移転しなければならない
所有権の保存の登記
表題部しかない登記記録→所有権の保存の登記
- 所有権の保存の登記を申請する場合(敷地権付区分建物について、74条2項により申請する場合を除く)、登記原因は記載しないし、登記原因証明情報の提供を要しない→建物を建てただけ→表題登記の登記原因
- 死亡した者の名義で、74条1項1号の所有権の保存の登記を申請できる(相続人の一般承継人による申請により)
- 表題部所有者が死亡した場合に、相続人のあることが明らかでないときは、相続財産清算人は、直接相続財産法人名義の所有権の保存の登記を申請できる
- 持分のみについて、所有権の保存の登記をすることはできない
- 表題部所有者が夫婦共有で、妻が所有権の保存の登記を申請しない場合には、夫が夫婦の名義で所有権の保存の登記を申請できる
- 遺贈の包括受遺者・特定受遺者、会社分割の吸収分割承継会社・新設分割設立会社には、申請適格は認められない
・遺贈によって所有権を承継したことは、公文書である戸籍全部事項証明書だけでは証することができず、私文書である遺言書も必要だから
・会社分割によって所有権を承継したことも、公文書である登記事項証明書だけでは証することができず、私文書である分割契約書も必要だから - 数次相続の場合、直接C名義の所有権の保存の登記を申請できる
- 所有権の保存の登記の抹消は、所有権の登記名義人が単独で申請することができる
所有不動産記録証明書
- 誰でも手数料を交付すれば、自分自身が所有権の登記名義人として記録されている(記録がないときは記録がない旨)の所有不動産記録証明書の交付を請求することができる(本人・相続人・代理人のみ)
真正な登記名義の回復
- 現在の誤った登記名義人と真実の所有者間でのみ行える手続き
- 誤った名義人から直接真の所有者へ移転登記する
- 利点: 登記上の利害関係人(抵当権者など)の承諾を得ずに手続き可能
- 難点: 実体と異なる登記原因をあえて残すため、不動産登記法上、申請には厳格な原因証明情報が必要
- 抹消登記ができない場合: 無効な登記を抹消しようとすると、その後に設定された抵当権者(金融機関など)の承諾が必要になるが、承諾が得られない場合にこの手法が使われる
- 前の所有者の協力が得られない場合: 登記を正しい状態に戻すため、現在の名義人から真の権利者へ「所有権移転」の形をとる
信託の登記(不動産)
- 信託契約の締結(委託者と受託者の契約)
- 遺言信託(遺言で受託者を指定するか、利害関係人の申立てにより裁判所が受託者を選任する)
- 自己信託(委託者=受託者で、名義はそのまま)(要式行為)
効力発生日→公正証書などの作成日or受益者に対して確定日付ある証書による通知がされた日 - 所有権の移転の登記については、登録免許税法第7条第1項第1号の規定により免除
- 所有権移転登記は共同申請・信託の登記は受託者の単独申請
- 信託から売買への更正の登記はできない
- 権利能力なき社団を受益者として、信託の登記をすることはできない→登記事項
- 【信託管理人】受益者が現に存在しない場合の、受託者の見張り役→登記事項
- 【受益代理人】あまりに受益者が多いような場合に受益者の代理人となる者(受益者の代表)→登記事項
- 【目的信託】受益者の定めのない信託(収益を震災の復興のために使ってくれ!)→登記事項
- 所有権移転登記などの自己信託は、受託者の単独申請
- 受託者が複数いても持分は記載しない(合有)
・モチはねちっこいし - 信託の登記は、受託者の単独申請(委託者・受益者の変更の登記etc)
- 受託者が信託の登記をしない場合、委託者・受益者が代位によって信託の登記を申請できる(代位原因証明情報)
- 受託者の任務が以下の事由により終了した場合、新受任者or残存する受任者が単独申請できる
・受託者の死亡
・受託者の後見開始・保佐開始
・受託者の破産手続開始
・受託者である法人が合併以外で解散
・裁判所等からの解任命令
(上記はいずれも公文書で証することができる) - 受託者の変更の登記は非課税(実質的な所有者は変わらない)
- 「信託の登記の抹消の登記」と「移転の登記」「変更の登記」「抹消の登記」は、同時に一の申請情報で申請する
- 「信託の登記の抹消の登記」は単独申請
- 「信託の登記の抹消の登記」の登録免許税は、不動産1個につき1000円(抹消の登記も)
- 不動産に関する権利が、信託財産に属する財産から受託者の固有財産に属する財産となった場合(受益者の承諾が必要)の登記義務者は受益者(権利の変更の登記・信託の登記の抹消の登記・同時申請)
・登記識別情報の提供は要しないが(そもそも有していない)、印鑑証明書は提供する必要がある
時効
- 農地を時効取得する場合、所有権の取得自体が「原始取得」とみなされるため、農地法の許可は不要
・登記申請時に農地法の許可書を添付する必要もない
・ただし、取得後には遅滞なく農業委員会へ届出を行う義務がある
順位変更の登記(順位変更の効果は順位を絶対的に変更すること)
【順位変更の効力が生じるための条件】
- 順位変更する担保権者全員の合意(合同申請)
- 利害関係人の承諾
- 順位変更の登記
相続登記
- 同時死亡の推定がおよぶ者相互の間では、相続が生じない(代襲相続は生じる)
- 相続登記がされた後に、相続放棄があった場合は相続登記の更正の登記を申請する
- 第一順位の相続人が全員相続放棄をした結果、第二順位の相続人が相続することになったときは更正登記ではなく、抹消登記を申請する(共同申請)
相続の承認・放棄の取消し
- 相続の承認・放棄に「制限行為能力」「錯誤」「詐欺・強迫」の原因があれば、相続の承認・放棄を取消すことができる(詐欺や強迫に気づいた日から6か月以内または放棄のときから10年以内)
- 登記原因は、「年月日相続放棄取消」で更正の登記を申請する
相続分の譲渡
- 相続人の地位自体を譲渡すること
- 遺産分割協議前に行う
- 第三者にも譲渡できる
た行
胎児
- 胎児に権利能力が認められるのは、解除条件説でも不法行為による損害賠償請求、相続、遺贈のみ
単独申請
- 登記義務者が存在しない場合→新築建物の最初の所有権保存登記など
- 相手方の協力が期待できない場合→確定判決による登記(相手方に代わって単独で申請できる)、仮登記権利者による仮登記の申請
- 権利変動に争いがない場合→相続、会社の合併などの包括承継
- 単独でも真正性が明らかな場合→登記名義人の氏名・住所変更登記
- 法改正による特例→遺贈(相続人への遺贈)や、相続登記義務化に伴う相続人申告など
- 本来は共同申請・合同申請による登記の場合は、単独申請のときでも、申請していない者も申請人欄に記載する(亡A)
- 登記義務者から登記権利者への登記申請の委任は可能(登記の申請は債務の履行にすぎないから・登記義務者の委任状が必要
| 単独申請でされる登記 | 申請人 |
| 所有権の保存の登記 | 不動産登記法74条の申請適格者 |
| 収用による所有権の移転の登記 | 起業者 |
| 相続による権利の移転の登記 | 相続人 |
| 遺贈による所有権の移転の登記(相続人に対する遺贈) | 遺贈を受けた相続人 |
| 法定相続分による相続登記後の遺産分割による 所有権の移転の登記 | 遺産分割で法定相続分を超えて所有権を取得した 相続人 |
| 特別縁故者への移転の登記 | 特別縁故者 |
| 合併による権利の移転の登記 | 存続会社・設立会社 |
| 遺産分割、相続放棄、特定財産承継遺言、または 相続人が受遺者である遺贈があったためにする 法定相続分による相続登記の所有権の更正の登記 | 遺産分割などで法定相続分を超えて 所有権を取得した相続人 |
| 所有権の保存の登記の抹消の登記 | 所有権の保存の登記の登記名義人 |
| 抵当証券が発行されている場合における、抵当権の債務者の氏名・住所の変更の登記または更正の登記 | 債務者 |
| 機械器具目録の変更の登記 | 所有者 |
| 工場財団目録の変更の登記 | 財団の所有者 |
| 工場財団の消滅の登記 | 財団の所有者 |
| 根抵当権者からの確定請求に基づく確定登記 | 根抵当権者 (本来は共同申請だが設定者の夜逃げの可能性あり) |
| 第三者の申立てに基づく競売手続の開始または第三者による滞納処分の差押えを根抵当権者が知った時から2週間を経過したことに基づく確定登記 | 根抵当権者 (本来は共同申請だが設定者の夜逃げの可能性あり) |
| 債務者または設定者の破産手続開始の決定に基づく確定登記 | 根抵当権者 (本来は共同申請だが設定者の夜逃げの可能性あり) |
| 信託の登記 | 受託者 |
| 自己信託の登記 | 受託者 |
| 受託者の任務が終了し、新たに受託者が選任されたときの受託者の変更による権利移転の登記 | 新たに選任された受託者 |
| 受託者が2人以上ある場合に、そのうちの一部の受託者の任務が終了したときのその受託者の任務終了による権利の変更の登記 | 任務が終了しない他の受託者 |
| 信託の変更の登記 | 受託者 |
| 信託の登記の抹消の登記 | 受託者 |
| 仮登記義務者の承諾がある場合の仮登記 | 仮登記権利者 |
| 仮登記を命じる処分がある場合の仮登記 | 仮登記権利者 |
| 仮登記の抹消の登記 | 仮登記の登記権利者 仮登記名義人の承諾がある場合における登記上の利害関係を有する第三者(仮登記義務者を含む) |
| 判決による登記 | 判決を得た者 |
| 登記名義人の氏名・住所の変更または更正の登記 | 登記名義人 |
代位による登記
債権者が代わりに行使する債務者の権利が登記請求権
- 債権者は、債務者ができることしかできない
- 共同申請の申請人の一方が、他方に代位することはできない(ex.登記権利者が登記義務者に代位すること)
- 所有権の保存の登記のような単独申請による登記も、債権者が代位して単独で申請できる
地役権
- 「地代」「支払時期」「期間」は、地役権の登記事項とならない(「目的」「範囲」「要役地」のみ登記事項)
地上権
- 地上権には排他性があり、二重に設定することができない
- 地上権の必要的登記事項は「目的」(区分地上権は「範囲」も)
賃借権
- 抵当権は、賃借権を目的として設定できない
- 質権は、「賃借権の譲渡・賃借物の転貸ができる旨の特約のある賃借権」を目的として設定できる
- 「賃借権の譲渡・賃借物の転貸ができない賃借権(普通の賃借権)」に質権を設定する場合は、承諾証明情報が必要
- 賃借権の登記がされている不動産に、重ねて同順位の複数の賃借権を設定することができる(賃借権はさいけんなので、排他性がない)→有効な契約は1つだけで、あとは債務不履行による損害賠償請求
抵当権
- 不動産の抵当権設定登記における必要的登記事項は、債権額と債務者
- 地上権・永小作権を目的とする抵当権は、乙区に付記登記で登記する
- 所有権を目的とする抵当権は、乙区に主登記で登記する
抵当権の抹消の登記
- 先順位の抵当権が弁済により消滅したときは、「後順位抵当権者を権利者」「先順位抵当権者を義務者」として抵当権の抹消の登記を申請することができる(設定者を権利者・先順位抵当権者を義務者が通常の登記申請)↔消滅時効の援用
転貸
- 転貸の登記が付記登記でされている賃借権の抹消の登記を申請する場合、転借人が作成した承諾を証する情報が提供されれば、転貸の登記は職権で抹消される
転抵当権
- 転抵当権者が抵当権を実行するには、転抵当権の弁済期と、抵当権の弁済期が両方とも到来していなければならない
- どちらか一方の弁済期が来ていない場合は、実行することができない
- 転抵当権の債権が期日に弁済されない場合、転抵当権者は原抵当権の目的である不動産について競売等の実行を行うことができる
- 転抵当は抵当権者と転抵当権者の間で決めることができるが、抵当権設定者への通知または承諾がなかった場合は、債務者やその保証人などに対抗することができない
- 転抵当権の被担保債権の弁済期は、原抵当権より前であっても後であっても構わない
代位登記
- 債権者が債務者に代わって申請する登記
- 一筆の土地の一部分を購入した場合、その土地の所有者に代わって土地の分筆登記を代位申請することができる
地役権
- 地役権は要役地のための物権であり、要役地にくっ付いている物権
- 地役権者に登記識別情報は通知されない(地役権者が登記されないため、登記名義人となる者がいないため)
- 要役地の登記は、登記官の職権によってされる(所有権の保存登記が必要条件)
・「地役権設定」を前提としている - 要役地の乙区に、「承役地」「目的」「範囲」が登記される
- 要役地の所有権が移転した場合、要役地については所有権の移転の登記をするが、承役地については何も登記しない
- 「目的」「範囲」が、地役権の必要的登記事項(承役地のすべてに地役権を設定しても「範囲 全部」と記載する)
その場合、地役権図面の提供は不要 - 要役地の共有者の1人が時効によって地役権を取得すると、共有者の1人のみが登記権利者となり設定者とともに地役権の設定の登記を申請できる(共有物の保存行為)
- 設定の登録免許税は、承役地1個につき1500円(変更・更正は承役地1個につき1000円)
- 地役権には排他性がないため、承役地に重ねて別の要役地のために地役権を設定できる
- 地役権の変更・更正の登記を申請する場合、要役地と承役地の管轄登記所が異なるときは、要役地の登記事項証明書を提供する(本当に地役権者ですよ!)
・地役権者に登記識別情報は提供されない - 地役権の抹消の登記を申請すると、要役地の地役権の登記は登記官の職権によって抹消される
・「地役権抹消」を前提としている
地上権
- 持分のみを目的として利用権(地上権)を設定することはできない
- 一筆の土地の一部について、地上権の設定契約は可能だが設定の登記はできない
賃借権
- 賃借権を先順位抵当権に優先させる旨の同意の登記は、主登記で行う(仮登記でもOK)
・登記が効力発生要件 - 賃借権の登記の必要的登記事項は、「賃料」
- 存続期間(任意的登記事項)は、不確定期限でもOK(〇〇が死亡するまで)
- 賃借権の移転・転貸の登記(登記原因・日付)
・年月日は、契約の成立日を記載する(賃貸人の承諾は対抗要件であって、効力発生要件ではないから) - 転貸の登記が付記登記でされている賃借権の抹消の登記を申請する場合、転貸の登記は職権で抹消される
- 賃借権の抵当権に優先する同意の登記の登録免許税は、賃借権と抵当権1個につき1000円
抵当証券
- 抵当証券が発行されている抵当権の場合、抵当権の債務者の氏名・住所の変更・更正の登記を債務者の単独申請によって行える(抵当証券を提供する必要はない)
添付情報
登記原因証明情報
意義
- 登記原因となる事実または法律行為を証する情報
- 登記原因とは、権利変動が生じた原因
・事実(時効取得、相続)
・法律行為(売買契約、抵当権設定契約)
報告形式の登記原因証明情報
- 登記申請のためにのみ作成された登記原因証明情報
- 共同申請・合同申請の場合は、報告形式の登記原因証明情報でOK
- 報告形式の登記原因証明情報は、登記義務者のみが作成したものでもOK
実印
- 登記原因証明情報に実印で押印する必要はない、認印でOK
公文書
- 共同申請・合同申請→公文書は必要ない(報告形式の登記原因証明情報でもOK)
- 単独申請→公文書が必要(報告形式の登記原因証明情報はダメ)
登記原因証明情報の提供が不要となる場合
- 所有権の保存の登記(建てたことは、表題登記の登記原因であって、権利に関する登記原因ではない)
- 10年経過後に登記権利者が単独で買戻権の抹消の登記を申請する場合
- 混同を登記原因とする抹消の登記
- 「自然人」「法人」の住所変更・更正の登記(住民票コード・会社法人等番号を提供した場合)
- 処分禁止の仮処分の登記に遅れる登記の抹消の登記または更正の登記(同時に申請する登記によって真正な登記であることが明らか)
印鑑証明書
申請情報(本人申請)または委任状(代理人申請)に、本人が実印で押印し印鑑証明書の提供が要求される場合
- 所有権の登記名義人が登記義務者となって登記を申請する場合は、実印で押印し印鑑証明書の提供が必要となる
- 上記の例外
・所有権の保存の登記の抹消(義務者ではない所有権者の印鑑証明書が必要)
・買戻権の譲渡(所有者ではない買戻権者の印鑑証明書が必要)
・買戻権の抹消(所有者ではない買戻権者の印鑑証明書が必要)
・抵当権の債務者の変更登記(義務者である設定者の印鑑証明書は不要) - 申請情報・委任状に押印する実印の印鑑証明書は、作成後3か月以内のもの
印鑑証明書の提供が不要な場合
- 会社法人等番号を提供した場合、印鑑証明書の提供は不要
添付情報 印鑑証明書(会社法人等番号1234-01-789012) - 本人が記名押印した申請情報・委任状に公証人の認証を受けた場合、印鑑証明書の提供は不要
- 申請情報・委任状に押印した実印についての印鑑証明書(所有権の登記名義人が登記義務者)
- 公務員が作成した法人の代表者の資格を証する情報としての登記事項証明書および資格を証する情報
- 公務員が作成した代理権限証明情報
- 司法書士が作成する本人確認情報に添付する職印証明書
同意証明書や承諾証明書などに作成者が実印で押印し、印鑑証明書の提供が要求される場合
(作成後、3か月以内という要件はない)
- 登記上の利害関係を有する第三者の承諾証明情報
- 登記原因についての第三者の同意証明書または承諾証明情報
- 表題部所有者が作成した所有権取得証明情報(敷地権のない区分建物)
- 仮登記権利者が仮登記を単独で申請する場合における、仮登記義務者の承諾証明情報
- 登記上の利害関係を有する第三者が、仮登記を単独で抹消する場合における仮登記名義人の承諾証明情報
例外(以下の場合には、印鑑証明書を提供することは要しない)
- 許可証明情報・同意証明情報・承諾証明情報の作成者が官庁または公署である場合
- 上記の書面について、公証人の認証を受けた場合
- 会社法人等番号を提供した場合
本人・添付情報の作成者が外国人である場合の特例
- 申請情報や添付情報に署名し「署名証明書」を提供する方法が認められている
・外国の官憲(外国にある日本大使館)
・在日公館
・日本の公証人 - 署名証明書には、3か月以内の条件はない
- 外国在住の日本人にも署名証明書の特例は適用される
住所証明情報
- 所有権の登記名義人となる者の住所を証する公務員が職務上作成した情報
・住民票の写し
・登記事項証明書(3か月の縛りはない)
・住民票の除籍の写し
・印鑑証明書
・戸籍の付票の写し
・住民票コードを提供した場合
固定資産税の課税のために住所証明情報を提供する
- 提供が要求される場合
・所有権の保存の登記の申請人
・所有権(持分権)の移転の登記の登記権利者
・新たに登記名義人となる者がいる所有権の更正の登記の登記権利者
登記識別情報
- 登記名義人の本人確認手段
- 「損をするけど、いいですよ!」という意思確認をするために要求する
- 申請人自らが登記名義人となる場合に登記識別情報が通知される
- A→B→Cと所有権が移転した場合、CがBに代位してAとともに申請する場合、CにもBにも通知されない
- A→B→Cの連件申請の場合、BにもCにも通知される(Cが抹消されるとBの登記識別情報が必要となる)
- 登記識別情報は、「不動産ごと」「登記名義人となった申請人ごと」に通知される
- 変更登記・抹消登記には、登記識別情報は通知されない
- 書面申請の場合、登記完了の時から3か月以内に受領しなければならない
- 電子申請の場合、30日以内にダウンロードしなければならない
- 官庁・公署は、登記義務者になる場合でも登記識別情報を提供する必要がないので、登記識別情報は通知されない(ただし、通知を希望する旨の申出をわざわざした場合には、登記識別情報が通知される)
- 登記識別情報は、申請する登記により登記の効力が及ぶところのものを提供する
合筆・合併の登記後に提供するのはどの登記識別情報?
- 所有権の登記名義人が登記義務者となる場合→登記識別情報は、合筆・合併前のでも後のでもOK
- 担保権の登記名義人が登記義務者となる場合→甲土地に乙土地を合筆して甲土地にした場合、合筆前の甲土地の登記識別情報のみで足りる
登記識別情報の失効の申出・有効であることの証明
- 登記名義人、相続人、吸収合併の存続会社、新設合併の設立会社は、登記官に対し、通知を受けた登記識別情報について失効(登記識別情報を使えなくしてもらう)の申出をすることができる
- 登記名義人、相続人、吸収合併の存続会社、新設合併の設立会社は、登記官に対し、登記識別情報が有効(登記識別情報がまだ使える)であることの証明を請求できる
代理権限証明情報
- 代理人申請による場合の代理人の権限を証する情報(任意代理人申請・法定代理人申請)
- 未成年者の法定代理人(親権者)が未成年者を代理して司法書士に登記申請の委任をした場合、代理権限証明情報は、未成年者と親権者のつながりを戸籍全部事項証明書で、親権者と司法書士のつながりを委任状で証する
- 代理権限証明情報が公文書である場合、作成後3か月以内である必要がある
- 不動産に関する国の機関の所管に属する権利について、命令または規則により指定された官庁または公署の職員が登記の嘱託をする場合、代理権限証明情報は不要
委任状の記載事項
- 登記識別情報の暗号化及び復号に関する権限
- 登記識別情報の受領をする権限(法定代理人は、特別の授権を受ける必要はない)
- 復代理人選任の権限
- 代理人が法人(司法書士法人)である場合、代理権限証明情報として登記事項証明書を提供する代わりに、法人等番号で代えることができる
会社法人等番号(代表者の資格を証する情報)
- 司法書士に登記申請の代理を委任する場合には、代表者が法人を代表して司法書士に委任する
- 登記官が会社法人等番号を使用することで、その法人の商業登記記録を確認し、法人の特定と代表者の確認を行う
- 申請人となっている法人について、会社法人等番号の提供が必要となる(申請情報に法人を記載したからといって、必ずしも会社法人等番号を提供するとは限らない)
・担保権の債務者が法人である場合(申請人とはなっていない)
・登記義務者が法人ではあるが、登記権利者が単独申請している場合(申請人とはなっていない) - 所有権の登記名義人が法人である場合は、会社法人等番号が登記事項となる
- 法人が登記名義人となる「所有権の保存の登記」「所有権の移転の登記」の申請情報には、登記名義人となる法人について会社法人等番号を記載する必要がある(申請人となっていなくても)
- 申請人となっている法人は、代表者の氏名を記載する
登記上の利害関係を有する第三者の承諾を証する情報(手続)
登記上、申請された登記が実行されることにより、不利益を受けるおそれがある者
- 抹消の登記(第三者の承諾がなければ登記できない)
- 変更の登記・更正の登記(第三者の承諾がある→付記登記)(第三者の承諾がない→主登記)
- 抹消回復の登記(第三者の承諾がなければ登記できない)
- 所有権の仮登記に基づく本登記(第三者の承諾がなければ登記できない)
- 第三者が承諾をしない場合は、第三者を相手方として訴えを提起し、「被告は~登記手続に承諾せよ」という確定判決を得れば承諾があったことになる
登記原因についての第三者の許可、同意、または承諾を証する情報(実体)
登記原因(実体)について第三者の許可、同意または承諾が必要となる場合に、その第三者の「許可証明情報」「同意証明情報」「承諾証明情報」を提供することが要求される
第三者の許可、同意または承諾が権利変動の効力発生要件となる場合
効力発生要件となるため、第三者の許可、同意または承諾が、登記原因日付に影響する
- 農地法所定の許可
- 担保権の順位変更(利害関係人の承諾)
- 根抵当権に関する承諾・同意(移転の設定者の承諾・極度額の変更の利害関係人の承諾)
- 賃借権の抵当権に優先する同意についての承諾(利害関係人の承諾)
- 成年被後見人の居住用不動産の処分についての家裁の許可
第三者の許可、同意または承諾が権利変動の効力発生要件とならないが、それがないと登記原因に取消原因または無効原因が存在する場合
効力発生要件とならないため、第三者の許可、同意または承諾が、登記原因日付に影響しない
- 親権者または未成年後見人の同意
- 保佐人や補助人の同意
- 成年後見人が、成年被後見人に代わって「民法13条1項」の行為をする場合の成年後見監督人の同意
- 会社と取締役などの利益相反行為についての会社の承諾
- 親権者と子の利益相反行為についての特別代理人の同意
- 敷地権付き区分建物の所有権の保存の登記についての敷地権の登記名義人の承諾
- 賃借権の譲渡・賃借物の転貸についての賃貸人の承諾
一般承継証明情報
一般承継人による申請の場合に、一般承継人が申請権限があることを証するための情報
- 相続→戸籍全部事項証明書等
・住民票の写し(被相続人の同一性を証する情報)
・戸籍の附票の写し(被相続人の同一性を証する情報)
・被相続人名義の登記済証(被相続人の同一性を証する情報) - 合併→登記事項証明書(会社法人等番号も可)
添付情報についての諸制度
- 連件申請など、同一の登記所に対して同時に数個の登記を申請する場合、それぞれの申請に共通する添付情報があるときは、その添付情報は1つの申請情報と併せて提供するだけで済ますことができる(前件添付と記載する)
- 【省略できない場合】提供する法令上の根拠が異なる場合、添付情報を省略できない(住所証明情報と印鑑証明書)
- 登記が完了した後は、原本還付の請求ができない
- 承諾証明情報・同意証明情報に押印した実印についての印鑑証明書は、原本還付の請求ができない
登記完了証
登記の完了後、登記官は申請人に対し、登記完了証を交付することにより、登記が完了した旨を通知する
- 書面申請の場合は、登記完了の時から3か月以内に受領しないと、交付を受けることができなくなる
- 電子申請の場合は、登記完了の時から30日以内にダウンロードしないと、交付を受けることができなくなる
- 単独申請であれば申請人の1人に、共同申請であれば権利者・義務者の各1人に通知すればOK
- 債権者代位により登記がされた場合、被代位者には交付されず、代位者に交付される
- 10年経過後に買戻権が単独申請により抹消された場合、買戻権の登記名義人は申請人にならないため、買戻権の登記名義人には登記完了証は交付されない
- ↑の被代位者と買戻権の登記名義人には、郵便ハガキで登記が完了した旨の通津がされる
- 書面申請の場合、「登記の目的」「不動産」のみ記載される
- 電子申請の場合、申請情報のほとんどの事項が記載される
登記上の利害関係を有する第三者の承諾を証する情報
提供が要求される登記
- 抹消の登記
- 変更・更正の登記
- 抹消回復の登記
- 所有権の仮登記に基づく本登記
登記上の利害関係を有する第三者
- 基本的にその不動産の登記記録にない者は無視する
登記名義人
- 登記記録の権利部に権利者として記録されている者(自然人・法人・胎児)
登記名義人表示変更(更生)登記
- 登記名義人の住所・氏名などが、実際と不一致がある場合にされる登記
登録免許税
- 申請人が2人以上いる場合は、特約の無い限り、連帯して登録免許税を納付する義務を負う(実務上は買主)
- 課税標準に1000円未満の端数があるときは、1000円未満の端数は切り捨てる
- 課税標準が1000円未満の場合は、1000円となる
- 1つの申請情報で、複数の不動産について税率が同じである登記を申請する場合、複数の不動産の合計額が課税標準となる(不動産の価額を合計してから端数処理をする)
- 課税標準に税率をかけた額に100円未満の端数があるときは、端数は切り捨てる(10円・1円単位は記載しない)
- 課税標準に税率をかけた額が1000円に満たないときは、登録免許税は1000円となる
- 1つの申請情報で、複数の不動産について税率が異なる複数の登記を申請する場合、不動産ごとに登録免許税を計算して、その額を合計する(登録免許税を合計してから端数処理をする)
- 申請情報に記載する課税標準の額は、端数処理をした後の額
- 登録免許税の税率が4/1000となる登記(相続登記と同視できる・4/1000でいいよ)
・遺贈を原因とする相続人への所有権の移転の登記
・遺産分割を原因とする相続人への持分の移転の登記
特定財産承継遺言
- 特定の財産を特定の相続人に相続させる遺言
- 相続人以外に渡す場合は「遺贈」
- 不動産の相続登記や預貯金の払い戻し手続きを、指定された相続人が単独で行える
- 指定された財産は遺産分割協議の対象から外れる
- 法定相続分を超える部分の財産は、早めに登記や通知を行わないと第三者に権利を主張できなくなる
- 特定財産承継遺言で配偶者居住権を取得させることはできない(配偶者居住権は相続した訳ではない)
同時申請
- 複数の申請書を同じタイミングで提出する方法(順序の依存関係はなく、受付番号が同じになる)
・買戻特約の登記
・不動産の売買の先取特権の保存の登記
同時配当
- 共同抵当権を実行して、目的物である不動産をすべて競売し、その代金によって弁済を受けること
- 債権者は、その不動産の競売価格の割合に応じて(按分)弁済を受ける
- 異時配当の場合でも、まずは同時配当がされた場合のそれぞれの配当額を求める
な行
根抵当権
| 根抵当権移転 | 根抵当権そのものの名義人を変更する | 根抵当権者の合併・会社分割、根抵当権の譲渡、相続 |
| 根抵当権変更 | 根抵当権の登記事項の内容を変更する | 極度額の増額・減額、債務者の変更、担保する債権の範囲の変更、存続期間の変更 |
- 必要的記載事項
★極度額
★債務の範囲
★債務者
★根抵当権者 - 利息・損害金は、極度額まで担保される
- 根抵当権者の相続による移転登記は、相続人の単独申請で行うことができる
- 根抵当権の相続では、権利の移転に加えて、元本の確定を防ぐための「指定根抵当権者の合意の登記」が必要になる
- 根抵当権の「債務者」は、お金を借りている人として登記簿に記録されているだけで、不動産に対する権利を持つ登記名義人ではない
そのため、「権利の移転」ではなく「根抵当権の内容の変更」という扱いになり、単独申請の例外規定が適用されない
元本確定
元本確定は、根抵当権者と根抵当権設定者の合意や、一定の事由が発生することで決まる
- 根抵当権者が、抵当不動産につき競売又は物上代位による差押えを申立てたとき (現実に競売手続の開始又は差押えがあったときに限られる)
- 国・公共団体が、抵当不動産に対し滞納処分による差押えをしたとき
- 根抵当権者が、第三者による抵当不動産に対する競売手続の開始又は滞納処分による差押えのあったことを知ったときから、2週間を経過したとき
- 債務者又は根抵当権設定者が、破産手続開始の決定を受けたとき
元本が確定した時に存在する元本債権および利息、損害金とその後にその元本債権から発生する利息、損害金が極度額を限度として担保される
極度額
確定前でも確定後でも、極度額の変更は可能
- 根抵当権者と設定者の合意(効力発生要件)
- 利害関係人の承諾(効力発生要件)
設定者は、現に存する債務の額と以後2年間に生ずべき利息・損害金を加えた額に減額することを請求できる
- 設定者の一方的な意思表示により効果が生じる形成権
- 元本確定後のみ(新たな債権は生じないから)
根抵当権者の会社分割
- 取引の継続が当たり前で、元本は確定しない
- 権利義務を承継させた分割会社は消滅しないので、法律上当然に一部移転の登記となる
- 元本の確定請求(設定者)は、合併を知った日から2週間以内・合併の日から1か月以内
根抵当権者の合併
- 取引の継続が当たり前で、元本は確定しない
- 元本の確定請求(設定者)は、合併を知った日から2週間以内・合併の日から1か月以内
根抵当権の共有者の権利の移転(譲渡)
- 元本確定前に限り、設定者の承諾と他の共有者の同意を得て行われる
- 持分を他の共有者に放棄する場合は、設定者や他共有者の承諾は不要
根抵当権の確定事由(企業間の取引停止)
| 確定事由 | 確定時期 | 備考 |
| 確定期日の到来 | 確定期日 | |
| 設定者からの確定請求 | 確定請求が到達した時から2週間が経過した日 | 確定期日の合意をしていないこと 設定日から3年経過している |
| 根抵当権者からの確定請求 | 確定請求が到達した日 | 確定期日の合意をしていないこと いつでも確定請求できる |
| 根抵当権者自身の申立てに基づく競売・担保不動産収益執行・物上代位による差押え | 申立てをした日 | 申立てを取り下げても、確定はひっくり返らない |
| 根抵当権者自身が滞納処分による差押えをした | 差押えがされた日 | 相続税が未払い 根抵当権者は財務省 |
| 第三者の申立てに基づく競売手続きの開始または第三者による滞納処分の差押え | 根抵当権者が、第三者の申立てに基づく競売手続の開始または第三者による滞納処分の差押えを知った日から2週間を経過した日 | 裁判所から手紙が届く |
| 債務者または設定者の破産手続き開始の決定 | 破産手続き開始の決定を受けた日 | |
| 根抵当権者または債務者に相続が開始した場合に、6か月以内に指定根抵当権者または指定債務者の合意の登記がされなかった | 相続が開始した日 | |
| 根抵当権者が合併または会社分割をした場合に、設定者から確定請求がされた | 合併または会社分割の効力が発生した日 | 知った日から2週間または1か月経過以内 |
| 債務者が合併または会社分割をした場合に、設定者から確定請求がされた | 合併または会社分割の効力が発生した日 | 知った日から2週間または1か月経過以内 |
確定期日
- 確定期日は定めても定めなくてもOKだが、定めた場合は定めた日から5年以内でなければならない
- 設定者からの確定請求は、根抵当権の設定から3年を経過している必要があり、意思表示が到達した日から2週間が経過した日に確定する
- 根抵当権者はいつでも確定請求できる
根抵当権者または設定者が複数いる場合の確定請求
- 基本的に「全員から」「全員に」
- 共同根抵当権の設定者が複数いる場合のみ、設定者のうち1人からすればOK(1つの不動産の根抵当権に確定事由が生じた場合、ほかの不動産の根抵当権も確定するから)
確定登記の要否の判断基準
- 根抵当権が設定された不動産の登記記録だけをみて、確定していることがわかるかが判断基準
・確定請求→登記されない(手紙のやり取りだから)
・差押え→登記される(物上代位による差押えは債権を差し押さえるので除く)
・破産手続開始の決定→自然人である設定者が破産した場合のみ登記される
申請人
- 元本確定登記は常に付記登記で登記される(確定登記には利害関係人がいないから)
- 元本確定登記は原則共同申請
・登記権利者:設定者
・登記義務者:根抵当権者 - 元本確定登記は原則共同申請の例外(設定者は夜逃げの可能性があるので単独申請できる)
・根抵当権者からの確定請求に基づく確定登記
・第三者の申立てに基づく競売手続の開始を根抵当権者が知った時から2週間を経過したことに基づく確定登記
・債務者・設定者の破産手続開始の決定に基づく確定登記
根抵当権の債権質入れ
- 根抵当権によって担保されている債権(特定の貸付金など)を、金融機関などへの借入の担保として提供する手続き
これにより、質権者は債権回収の際に根抵当権による優先弁済権も行使できるようになる - 登記の目的=1番根抵当権の債権質入れとして、以下の2点を登記事項とする
・質権者の質権設定者に対する債権の内容
・質入れされた根抵当権者の根抵当権設定者(債務者)に対する債権
(根抵当権者が質入れされた債権の不履行を理由に、根抵当権を実行できないことを公示する必要がある)
根抵当権の債務者の合併
- 取引の継続が当たり前で、元本は確定しない
- 元本の確定請求(設定者)は、合併を知った日から2週間以内・合併の日から1か月以内
- 債務者=設定者である場合は元本の確定請求ができない
(合併をしたのは設定者自身であるため、承継会社が債務者になることを想定してなかったとは言えない)
根抵当権の消滅請求
- 物上保証人等は、残債務の額が極度額を超えるときは、根抵当権者に対して、極度額に相当する金額を払い渡し・供託して、根抵当権の消滅請求をすることができる(根抵当権者の承諾は要らない形成権)
・競売しても物上保証人等の責任は極度額に限られるから
根抵当権の分割譲渡
- 元本確定前に、1個の根抵当権を2個に分けてその一方を第三者に譲り渡すことで、分割後は、もとの根抵当権と譲渡された新しい根抵当権が「同順位」の別個独立した主登記として存在する(設定者や利害関係人の承諾が必要)
確定前根抵当権と確定後根抵当権(認められること)
| 確定前根抵当権(枠の話し) | 確定後根抵当権(債権の話し) |
| 根抵当権の全部譲渡 一部譲渡 分割譲渡 譲渡を原因とする共有者の権利の移転 (他の共有者の根抵当権を他人に譲渡) | 被担保債権の債権譲渡 代位弁済による根抵当権の移転 |
| 債権の範囲の変更 債務者の変更 | 債務者の変更(債務引受) 債権者または債務者の変更(更改) |
| 確定期日の新設・変更 (繰下げ・繰上げ・廃止) | 根抵当権の譲渡・放棄・順位の譲渡・順位の放棄 |
| 優先の定め (登記は確定後でもできる) | 弁済を原因とする根抵当権の消滅 |
| 減額請求による極度額の減額 (債権額+2年分の利息等) 根抵当権の消滅請求による根抵当権の消滅 (物上保証人等が極度額のみ弁済) |
| いずれでも認められること |
| 放棄を原因とする共有者の権利の移転 |
| 転抵当・転根抵当・順位変更・債権質入れ |
| 抵当権から順位の譲渡・順位の放棄を受けること |
| 極度額の変更 |
| 相続・合併・会社分割を原因とする根抵当権の移転・債務者の変更 |
| 放棄・解除を原因とする根抵当権の消滅 |
- 抵当権から順位の譲渡・順位の放棄を受けること
・抵当権者の債権額は決まっている
・根抵当権者の極度額も決まっている
【順位を譲ってもらったとしても、優先的に配当を持っていく金額の合計枠が登記されている額を超えて拡大するわけではない】
は行
配偶者居住権(遺産分割・遺贈)
- 特定財産承継遺言で配偶者居住権を取得させることはできない(被相続人が有してなかった権利を相続させるのはおかしい・配偶者が「配偶者居住権を希望しない」場合、特定財産承継遺言で設定されていると、配偶者居住権のみを個別に放棄することができないため相続放棄をするしかなく、配偶者の利益を害するおそれがある)
- 建物の所有権を、特定財産承継遺言で取得させていても配偶者居住権は成立する
- 死因贈与で配偶者居住権が成立した場合の原因は、「死因贈与」↔所有権の場合「贈与」
- 存続期間(必要的記載事項)→存続期間について別段の定めがある場合「〇年〇月〇日から〇年又は配偶者居住権者の死亡までのうち、いずれか短い期間」
- 配偶者居住権の抹消登記は、原則として所有者と配偶者の共同申請だが、配偶者の死亡を原因とする場合に限り、建物の所有者が単独申請できる
判決による登記
判決による登記は単独申請が可能
共同申請
- 登記権利者が登記申請に協力しない場合、登記義務者が、登記権利者を相手方として訴えを提起し、登記申請意思を擬制する確定判決を得ることで、単独で申請できる
・固定資産税を払いたくない(by登記権利者)
・登記名義を移すと差押えをされる(by登記権利者) - 所有権の移転の登記手続を命じる判決があれば、所有権移転登記請求権を保全するため、代位による登記によって分筆の登記を申請できる(債権者は債務者ができる登記を代位して申請できる)
単独申請
- 単独申請の登記の申請人が登記申請をしない場合に、申請をしない者を相手方として訴えを提起し、単独で申請できる(所有権の保存の登記の抹消の登記)
合同申請
- 合同申請の登記の申請人が登記申請をしない場合に、他の申請人が、申請をしない者を相手方として訴えを提起して申請することができる
必要な登記申請意思をすべて用意する必要がある
申請情報
- 判決の主文・事実・理由中で、登記原因は明らかとされているが、日付が明らかでないとき→年月日不詳売買
- 判決の主文・事実・理由中に登記原因及びその日付が明記されていないとき→年月日判決(年月日は判決の確定日)
- 被告を除いた者による申請となる(判決を得た場合でも、被告が登記申請に協力してもOK)
- 登記原因証明情報として、判決書正本および確定証明書が必要
- 判決があるので、登記識別情報と印鑑証明書は提供しない
- 裁判所で作成される文書
- 裁判所で作成されるものでも、後でひっくり返る確率が高いものがダメ
| 判決の代わりとなる | 判決の代わりとならない |
| 和解調書 | 転付命令* |
| 認諾調書 | 公証人作成の公正証書 |
| 確定した執行決定のある仲裁判断 | 仮処分決定 |
| 調停調書 | 仮失効宣言付判決 |
| 家裁の調停調書・審判書 | |
| 確定した執行判決のある外国裁判所の判決 |
- 判決による登記ができるのは、給付判決のみ
判決と中間省略登記
中間省略登記を命じる判決の主文に登記原因の明示がある場合
- 主文に登記原因の明示があれば、「相続」「遺贈」「死因贈与」を登記原因とする登記であっても、省略することができる
中間省略登記を命じる判決の主文に登記原因の明示がなく、判決の理由中に記載された登記原因及びその日付が最終の登記原因及びその日付である場合
- 中間および最終の登記原因に、「相続」「遺贈」「死因贈与」のいずれかが含まれなければ中間省略登記ができる
- 「売買」などであれば、「中間省略の売買に変えてしまおう」と合意することができる(中間省略登記の登記請求権が発生するには、当事者全員の合意が必要)
当事者が死亡している場合の判決の当事者
- 登記権利者側の相続人は、単独で訴えを提起することができる(保存行為)
- 登記義務者側の相続人には、相続人全員に訴えを提起しなければならない(相続人全員が登記義務を承継している)
- 相続人全員に訴えを提起する場合、相続人全員を被告としているかを確認するため、一般承継証明情報(戸籍全部事項証明書)を提供する必要がある
- ただし、判決の理由の記載から相続人全員が被告となっていることが明らかなときは、その判決を一般承継証明情報とすることができる(裁判所が確認したことが、登記官に明らか)
執行分の要否
判決の登記をする際に、執行文が必要かという問題がある
- 強制執行をするには判決があるだけではダメで、執行文を付与してもらう(書記官に)必要がある
「判決に基づいて強制執行をしてもいいよ」というお墨付き
- しかし、判決による登記をするには、原則として執行文は不要
- 判決の確定時・和解などの成立時に、登記する意思表示があったものとみなされるので、強制執行は不要(登記は権利関係を公示する手続にすぎず、強制執行ではない)
- 【例外】判決による登記であっても、以下の場合には執行文が必要となる
・債務者の意思表示が債権者の証明すべき事実の到来にかかるとき(許可を取ったかを確認するため)
・債務者の意思表示が反対給付との引換えにかかるとき(お金が払われていることを確認するため)
・債務者の意思表示が債務者の証明すべき事実のないことにかかるとき(お金が払われていないことを確認するため・代物弁済) - 上記3つの例外の場合、執行文が付与された時に、意思表示をしたものとみなされる
- 許可書や領収書などは、裁判所に提出する
承継執行文
- 承継執行文の付与を受ければ、原告または被告の特定承継人・包括承継人を債権者・債務者として登記の申請ができる
- 事実審の口頭弁論の終結時が基準時となる
- 事実審の口頭弁論の終結前に特定承継・包括承継が生じた場合、判決は「紙切れ」となってしまう
事実審の口頭弁論の終結後に特定承継・包括承継が生じた場合
- 移転の登記→登記義務者に特定承継承継が生じた場合
・二重譲渡となり登記を備えた者の勝ち(判決があれば、登記がなくても第三者に対抗できるというルールはない) - 移転の登記→登記義務者に包括承継が生じた場合
・被相続人と相続人はイコールなので相続人は177条の第三者ではない→被相続人との売買の相手方は、相続人から自分への所有権の移転の登記を申請できる
- 移転の登記→登記権利者に特定・包括承継が生じた場合
・中間省略登記になってしまうので、相手方→被相続人→相続人(特定承継人)の順で登記申請をする
- 抹消の登記(実体上その登記の無効を第三者に対抗できるかを考える)
・抹消の登記を命じる判決が出た後(解除後)に、承継が生じた場合は登記を備えた方が勝つ(解除後の第三者)
・虚偽表示(94条2項)をした者は、善意の第三者に対する承継執行文の付与を受けて抹消の登記を申請できない
表題登記
- 建物表題登記は、建物の所有権を取得した日(完成した日など)から1か月以内に申請しなければならない(期限内に申請しない場合、10万円以下の過料に処される規定があるが、1か月を過ぎても申請自体は可能)
付記登記
- すでにされた登記の内容の一部を変更or更正(登記上の利害関係を有する第三者がいない又は承諾ありの場合)
- すでにされた所有権以外の権利の登記の権利者の変更(抵当権の移転など)または所有権以外の権利を目的とする権利の登記(抵当権を目的とした転抵当権の設定)
★よって、所有権の移転の登記は主登記
不動産質権
- 必要的登記事項は、債権額・債務者の氏名住所(乙区の担保物権の必要的記載事項)
不動産登記
- 登記申請には意思能力は必要だが、行為能力は必要ない
- 成年被後見人は、通常は意思能力がないので登記の申請をすることはできない
- 意思能力のある未成年者は、登記の申請をすることができる
- 保佐人・補助人は、意思能力があるので登記の申請をすることができる
- 登記の申請行為は、法律行為ではなく債務の履行
- 登記申請の対象となる登記は、現に効力を有する登記のみ
- 権利に関する登記は、私的自治の原則が働く(申請主義)
- 登記を実行する登記官が、自ら登記手続を開始できる(職権主義)
- 【形式的確定力】登記がされていると、その登記の権利変動が実体上有効か無効かにかかわらず、登記手続上これを無視して登記をすることができない効力(地上権には排他性があり、二重に設定できない)
- 【権利推定力】登記がされていると、登記どおりの実体上の権利関係が存在するであろうと推定される効力(買主が、売主が登記名義を有していることを確認した場合、売主が真の所有者でなかったとしても、買主は無過失と推定される)
不動産番号
- 表題部の右上に記載される番号で、不動産の表示に代えて不動産番号を記載できる
物上保証人
- 物上保証人には、補充性(債務者が弁済できない場合に初めて責任が生じる性質)がある
- 仮に後順位抵当権者になるなら、物上保証人が所有している不動産のほうがいい
変更の登記
- 登記をした後に登記事項に変更があった場合に、その事項を変更する登記
- 登記上の利害関係を有する第三者の承諾がある場合及び第三者がない場合、付記登記で実行される
- 承諾がなければ主登記で実行される
法定地上権
- 法定地上権が成立した場合、当事者の申請により地上権の設定の登記を申請する
- 年月日は、買受人が競売代金を納付した日
- 原因は、法定地上権設定(民法388条に地上権が設定されたものとみなすと規定されているから)
ま行
抹消回復登記
- 誤って抹消・更生・変更登記がなされたときに、従前の状態に回復する目的でされる登記
- 一部抹消回復登記は付記登記により、抹消回復登記は主登記による
- 当事者が自発的に登記を抹消した場合のように、適法な原因に基づいて登記が抹消された場合は、回復登記を請求することができない
- 原則、共同申請であるが、相続登記は単独申請
抹消登記
- 抹消登記は、既存の権利を完全に消去する独立した手続きであるため、付記登記ではなく、必ず主登記として実行される
- 抹消の登記の登録免許税は不動産の個数×1000円だが、1つの申請情報で20個を超える不動産について抹消の登記を申請する場合は2万円となる
名変登記
- 住所は番地までを登記すればOK
- 変更の登記=登記された後に指名・住所が変わった場合
- 更正の登記=登記申請時点で指名・住所が誤っていた場合
- 登記名義人に当たる者(表題部所有者は登記名義人ではない)
・登記できる権利の権利者
・仮登記権利者
・差押債権者、仮差押債権者、仮処分債権者 - 表題部所有者の氏名・住所に変更または錯誤・遺漏がある場合には、変更証明情報や更正証明情報を提供すれば、所有権の保存の登記を申請できる
- 担保物権の債務者は登記名義人ではないので、担保権者と設定者の共同申請で、登記事項である債務者の変更・更正の登記として申請する
- 債務者の変更の登記を申請する前に、抵当権(根抵当権)が消滅した場合、抵当権(根抵当権)の抹消の登記のみを申請できる
- 同一の登記名義人の名変登記であれば、複数の名変登記を1つの申請情報で申請できる
・原因 年月日住所移転
錯誤
変更更正後の事項 住所 〇〇
氏名 〇〇
名変登記の義務化
- 所有権の登記名義人の氏名・住所について変更があったときは、所有権の登記名義人は、変更があった日から2年以内に名変登記を申請しなければならない(5万円以下の過料)
- 登記官が所有権の登記名義人の氏名・住所について変更があったと認める場合には、名変登記を職権ですることができる(自然人は申出が必要)
- 住所が数次に移転している場合は、最後の住所のみを記載すればOK(名変登記は権利は動いていないので、中間省略登記は問題なくできる)
前提としての名変登記
- 申請情報の申請人欄に記載する登記名義人の氏名・住所に変更・錯誤・遺漏があるときは、他の登記を申請する前提として名変登記を申請しなければ、他の登記の申請は却下される
・1/2 名変登記
2/2 他の登記 - 判決書正本・和解調書・調停調書などに、現在の氏名・住所と登記記録の氏名・住所が併記されている場合でも、前提としての名変登記を省略できない
- 所有権以外の権利の抹消の登記をする前提としての登記義務者の名変登記は省略できる(買戻権も含まれる←名変登記では所有権に準じない)(変更証明情報を提供)
- 仮登記の抹消(所有権も)の登記をする前提としての登記義務者の名変登記は省略できる(変更証明情報を提供)
- 相続を原因とする権利の移転の登記をする前提としての被相続人の名変登記は省略できる(同一人であることを証する情報を提供)(被相続人は登記義務者にならないから・単独申請)
- 合併を原因とする権利の移転の登記をする前提としての消滅会社の名変登記は省略できる(同一人であることを証する情報を提供)(消滅会社は登記義務者にならないから・単独申請)
- 相続人以外の者への遺贈を原因とする権利の移転の登記の前提としての被相続人の名変登記は省略できない(被相続人は登記義務者だから・共同申請)(相続人への遺贈は省略できる←相続登記をしやすくした)
- 登記義務者がDV防止法に規定する被害者として支援措置を受けている者であるときは、権利の移転の登記の前提として、登記義務者の住所の変更の登記を省略できる(住民票の写しなどの提供は必要)
持分
- 持分を記載しない権利(もちはねちっこいし)
・確定前根抵当権
・地役権
・信託
・処分制限(差押え・仮処分etc)
持分移転登記
- 「新しく持分を移す」登記
- 共有名義の不動産において、特定の共有者が持つ権利の割合(持分)を売買、贈与、相続などで別の人へ名義変更する手続き
持分放棄
- 特定の共有者のみに対する持分放棄はできない
- 意思表示のみで可能で他の共有者の承諾は不要
- 放棄した持分は他の共有者に持分割合に応じて自動的に帰属する
- 「一部の持分だけ放棄」はできず、全持分を手放す必要がある
や行
優先の定め(根抵当権の変更)
- 確定前根抵当権においては、共有根抵当権の根抵当権者の間で、
★異なる割合で弁済を受ける★ある者がほかの者に先立って弁済を受ける
の定めをすることができる - 共有者全員の合同申請(共有物の変更行為)
- 優先の定めのみ、例外的に、元本確定前に合意すれば登記は確定後でもできる(優先の定めは、根抵当権の枠内でどの債権を優先して弁済を受けるかを定めるものにすぎず、第三者の権利を侵害せず悪影響を及ぼさないため)
予備登記
- 対抗力とは直接関係のない登記(仮登記など)
ら行
利害関係人
- 登記申請により不利益を受けることが、登記記録上明らかな者で、かつ申請者以外の者
利用権者が所有権を取得した場合
- 所有権の移転の登記の税率の半分になる(50/100)
- 登録免許税法第17条第4項(半分いなし)
連件申請
- 複数の登記を「一連の流れ」として連続して処理させる方法
(売主から買主への所有権移転登記と、買主が組む住宅ローンのための抵当権設定登記を連続して行うケース)









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