クマ美は、3級ファイナンシャル・プランナー技能士なの。
次は、2級ファイナンシャル・プランナー技能士を目指すんだモン。
人生の資金計画(ライフプランニング)の手助けをする専門家が、ファイナンシャル・プランナー(以下FP)です。
本ブログでは、ライフプランニングと資金計画の「企業・個人事業主の年金」「自営業者の年金制度」「クレジットカード」について要約しています。
2級FP技能士を目指している方に向けて、下記の書籍を参考にして作成しました。
ほんのわずかでも、2級FP技能士を受験される方の手助けになれたら幸いです。
- 九州を拠点に自動車販売店を経営
- 2015年より金融系ブログ作成
- ほったらかし投資が座右の銘
企業年金の種類
企業年金は、公的年金(国民年金・厚生年金)を補うための私的年金です。
確定給付型と確定拠出型があります。
確定給付型と確定拠出型
確定給付型は将来受けとる年金の額が決まっていて、確定拠出型は一定の掛金を運用することで将来の年金額が決まります。
私は安全に確定給付型だわ。
僕は積極的に確定拠出型だモン。
確定給付企業年金(DB)
将来の年金額があらかじめ決まっている確定給付年金には、確定給付企業年金と厚生年金基金がありますが、厚生年金基金は現在新しく加入できません。
厚生年金基金は、既存のものが残っているだけです。
確定給付企業年金には規約型と基金型があり、運用結果が悪ければ企業が不足分を負担します。
確定給付企業年金
規約型 | 外部機関(信託会社・生命保険会社など)に管理・運用を任せる |
基金型 | 別法人として設立した基金が管理・運用を行う |
従業員が支払った掛金は、生命保険料控除の対象になります。
確定拠出年金(DC)
確定拠出年金
一定の掛金を拠出して、運用次第で将来の年金額が決まる確定拠出年金には、企業型と個人型(iDeCo)があります。
企業型は原則会社が、個人型は加入者本人が拠出して、加入者本人が運用を行います。
企業型でも従業員が一定の範囲内であれば拠出が可能です(マッチング拠出)。
なお、通算の加入期間が10年以上あれば60歳から受けとれますが、75歳までには受取を始めなければいけません。
確定拠出年金
企業型 | 個人型(iDeCo) | |
対象者 | 最長70歳未満の厚生年金被保険者 ・企業型確定拠出年金導入企業の従業員 | 最長65歳未満の国民年金被保険者 ・第1号被保険者【60歳まで】 ・第2号被保険者【65歳まで】 ・第3号被保険者【60歳まで】 ・任意加入被保険者【65歳まで】 |
掛金 | 事業主(マッチング拠出あり) | 加入者 |
拠出限度額 | ・DBを実施していない【月55,000円】 ・DBを実施している【月27,500円】 | ・第1号被保険者・任意加入被保険者【月68,000円】 ・第2号被保険者 企業型DC・DB実施していない【月23,000円】 企業型DC実施している【月20,000円*】 DBを実施している(+企業型DC)【月12,000円*】 公務員など【月12,000円】 ・第3号被保険者【月23,000円】 |
第1号被保険者・任意加入被保険者の月68,000円は、国民年金基金との合計額です。
確定拠出年金(簡易表)
転職や退職する場合はどうすればいいのかしら?
ポータビリティといって、企業年金は移管できるんだモン。
- 老齢給付金(60歳以降に受けとれる)
- 障害給付金(障害状態)
- 死亡一時金(死亡)
加入者自身が拠出した掛金は、すべて小規模企業共済等掛金控除の対象となり運用中の収益は非課税となります。
- 老齢給付金を一時金として受けとった場合=退職所得(退職所得控除)
- 老齢給付金を年金として受けとった場合=雑所得(公的年金等控除)
イデコについて詳しくは、イデコにはメリットしかない理由をわかりやすく説明します!をご参考ください。
中小企業退職金共済制度(中退共)
中小企業が加入できる社外積立型の退職金制度(国の援助あり)です。
中小企業退職金共済制度は従業員のためのものであり、役員・個人事業主は原則として加入できません。
- 1人あたり月額5,000円~30,000円の積立で、従業員ごとに変えられる
- 新たに加入する事業主に対して、掛金の1/2(上限1人につき5,000円)を加入後4か月目から1年間助成
- 掛金を増額(月額18,000円以下)する事業主に対して、増額分の1/3を増額月から1年間助成
- 会社の場合、全額損金に算入
- 事業主の場合、全額経費に計上
- 加入者は原則として企業の全従業員
- 退職金は会社を経由せずに直接支給される
- 給付は一時払い、ただし60歳以上であれば年金形式も可能
事業主が掛金を負担して...
退職金を準備するための制度だモン。
自営業者の年金制度
自営業者は国民年金(1階部分)しかもらえないので、少ない年金を補うために、付加年金or国民年金基金と小規模企業共済を利用できます。
なお、国民年金基金の1口目に、付加年金相当が含まれているので、付加年金と国民年金基金基金の両方に加入はできません。
付加年金
- 保険料に月額400円加算することで、納付月数×200円が老齢基礎年金に加算される
- 付加年金の年額=保険料支払い済み月数×200円
- 2年で元が取れる
*任意加入被保険者も加入できる
国民年金基金
- イデコと合算して月額68,000円まで拠出できる
- 全額が社会保険料控除の対象
- 1口目は終身年金で2口目以降は終身or確定年金
- 遺族一時金はあるが障害給付はない
*任意加入被保険者も加入できる
小規模企業共済
- 掛金は月額1,000円~70,000円
- 退職や廃業時に受けとる
- 全額が小規模企業共済等掛金控除(所得控除)の対象
- 一括で受けとると退職所得・分割で受けとると雑所得
自営業者には厚生年金がないのよね。
上記の3つは、自営業者の老後資金を補うための制度だモン。
資金調達の方法
企業の資金調達方法は、大きく分けて直接金融と間接金融があります。
直接金融
直接金融
企業は株式を発行して資金を調達します。
企業は資金の返済義務が無く、企業の業績がよければ、株主は配当金をもらえます。
株式
株主割当増資 | 新規発行する株式を株主に買ってもらう |
第3者割当増資 | 新規発行する株式を関係強化したい取引先などに買ってもらう |
公募増資 | 新規発行する株式を不特定多数の投資家に買ってもらう |
債券
公募債 | 証券会社を通じて広く一般の投資家を募集する |
私募債 | 機関投資家や50人未満の特定の投資家と直接取引する |
間接金融
間接金融
金融機関などから資金を借り入れる方法(融資)です。
間接金融
証書借入 | 借用証書を用いて融資を受ける |
手形借入 | 借用証書の代わりに約束手形を振りだして融資を受ける |
当座借越 | 当座預金の残高以上に資産の引き出しや決済ができる |
ABL アセット・ベースト・レンディング | 売掛金などの債券や在庫を担保にして融資を受ける |
インパクトローン | 資金の使い道に制限がない外貨建ての融資 |
直接金融・間接金融以外に、ファクタリングという資金調達方法があります。
入金になっていない請求書などを金融機関に買い取ってもらうことで、早く現金化できます。
企業の財務状況の把握
金融機関は、企業の財務状況を分析して、その状況に見合った金額を融資します。
財務状況を分析するためには財務諸表が必要です。
財務諸表(いずれも1年間)
- 【貸借対照表】資産・負債・純資産をまとめた表で会社の財務状態を表す
- 【損益計算書】収益と費用を計算した表で会社の経営成績を表す
- 【キャッシュフロー計算書】現金の流れを表す(営業・投資・財務)
貸借対照表
- 【流動資産】現金・売掛金・商品など1年以内に現金化する資産
- 【固定資産】土地・建物など1年以内に現金化しない資産
- 【流動負債】買掛金・支払手形など1年以内に支払期限がある負債
- 【固定負債】長期借入金など1年以内に支払期限がない負債
- 【株主資本】資本金・余剰金など
損益計算書の利益
売上総利益(販売活動) | 売上高ー売上原価 |
営業利益(営業活動) | 売上総利益ー販売費および一般管理費 |
経常利益(経常的な活動) | 営業利益+営業外収益ー営業外費用 |
税引前当期純利益 | 経常利益+特別利益ー特別損失 |
当期純利益 | 税引前当期純利益ー法人税など |
キャッシュフロー計算書
キャッシュフロー計算書は、以下の3つに区分して表示します。
- 営業活動
- 投資活動
- 財務活動
財務分析
財務諸表を使って、会社の安全性や収益性などを分析できます。
主な財務分析の指標
売上高総利益率 | 大まかな利益率 | 売上総利益/売上高×100 |
売上高営業利益率 | 売上高に対する営業利益の割合 | 営業利益/売上高×100 |
売上高経常利益率 | 売上高に対する経常利益の割合 | 経常利益/売上高×100 |
流動比率 | 短期的な支払い能力 | 流動資産/流動負債×100 |
当座比率 | さらに短期的な支払い能力 | 当座資産/流動負債×100 |
固定比率 | 長期的な安全性 | 固定資産/純資産×100 |
自己資本比率 | 資産に対する純資産の割合 | 純資産/資産×100 |
自己資本利益率(ROE) | 純資産に対する利益 | 当期純利益/純資産×100 |
クレジットカードと支払方法
クレジットカードの支払い方法は以下の3つです。
クレカ払い
支払い方法 | 内容 | 手数料 |
一括払い | 一か月分の支払いを一括で支払う ボーナス一括払いもあり | なし |
分割払い | 何回かに分けて支払う | あり 3回以上の場合 |
リボルビング払い | 限度額を設定して毎月一定額を支払う | あり |
貸金業者からの借り入れは、合計で年収の1/3以内です(総量規制)。
なお、銀行などからの住宅ローンや自動車ローンは、総量規制の対象外となります。
それではまた次回
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